食品トレーやめて、鶏肉をそのまま袋詰め 当初は心配する声もあったサミットの取り組みが支持されたワケ:収納・持ち歩きに便利と話題(2/3 ページ)
サミットは食品トレーをやめて、鶏肉をそのまま袋詰めをしている。当初は心配する声もあったが今は支持される「ノントレー包装」。導入の経緯を聞いた。
担当者に話を聞いた
――「ノントレー包装」はいつから、どういった経緯で開始したのですか?
白鳥: 2009年11月から、サミット府中西原店で「ノントレー包装」のテスト販売を開始しました。09年は環境問題への注目が高まり、各地でごみ袋有料化が始まった時期でした。ごみ袋有料化に伴う家庭の負担を少しでも軽減するために、かさばる食品トレーの廃止を実施しました。
また、「ノントレー包装」の導入で、ごみ排出量、二酸化炭素排出量削減にも結び付けたいと考えています。
――テスト販売では、どういった商品を対象に「ノントレー包装」を導入したのですか?
白鳥: 現在は鶏肉だけで実施していますが、導入当初は豚肉の薄切りや牛ステーキなどでも導入していました。しかし、お客さまから「豚肉の薄切りは商品がつぶれてしまい見栄えが良くない」「牛肉のステーキなどサシが入った商品は、脂がフィルムについて中身が見えにくい」などのご指摘を多くいただきました。牛肉、豚肉に関しては、鶏肉と比較して売れ行きに対しても良い影響が少なかったため、廃止しました。
――導入に際して、何か課題はありましたか?
白鳥: 見栄えが心配でしたね。袋に入っているので、売り場の中で商品が埋没してしまう可能性もありました。液漏れの心配もあったため、陳列方法の見直しなどを徹底していました。「ノントレー包装」の場合、並べ過ぎると乱雑とした印象になってしまいます。食品トレーほど積めないため小まめに商品を補充する必要があり、作業効率を高めるために話し合いを重ねました。
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