ドンキ「色褪せ知らずの黒パンツ」がヒット 「80回洗濯してもOK」と控えめにアピールした理由:3分インタビュー(1/3 ページ)
「洗っても洗っても洗っても洗っても洗っても洗っても洗っても全っ然色落ちしない!!」と銘打つ黒ズボンを、ドンキが販売している。「80回洗濯してもOK」と控えめにアピールした理由を聞いた。
3分インタビュー:
「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。
サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!
「洗っても洗っても洗っても洗っても洗っても洗っても洗っても全っ然色落ちしない!!」と銘打つ黒ズボンの存在をご存じだろうか。ドン・キホーテ(以下、ドンキ)が販売する「色褪せ知らずの黒 スキニーパンツ」「色褪せ知らずの黒 ストレートパンツ」(各2189円)は、黒ズボンならではのお悩み「色落ち」をとことん軽減した商品だ。
同商品はあえて「黒」に特化して商品を展開し、色落ちしにくいという特性を訴求している。開発を担当したパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH) PB企画開発の向剛史さんは、「実際に洗濯をし、『80回までなら大丈夫』だと分かったため、正直に伝えている」と販促のこだわりを話す。
同社は2020年9月17日に「色褪せ知らずの黒 スキニーパンツ」を発売した。洗濯時の色落ちを防ぎ、鮮明ではっきりとした黒さが持続するようにした。発売当初は10代後半〜30代前半をターゲットに、若年層に支持が高い細身でフィット感のあるスキニーパンツのみを用意した。
21年9月にはリニューアルを実施した。「こんな細いパンツ履けない」という要望を受け、新たにストレートパンツのシルエットを追加。また、「窮屈」「もっと動きやすくしてほしい」「ホコリが付きやすい」などの利用者からの意見を受け、ストレッチ性を格段に上げ、生地の折り方を変更し、凹凸を減らすことでホコリが目立ちにくいようにした。同商品は幅広い層から支持を受け、累計販売数は2年間で20万本を突破している。
ドンキはなぜ色あせないズボンを作ろうと思ったのだろう。また、「80回実証実験済み」とあるが、本当に色あせないのだろうか? 開発を担当した向剛史さんに話を聞いた。
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