「空気が読めない」社員が、ADHDだった──どうしたらいい? 発達障害・パーソナリティ障害・精神疾患の人への接し方:トラブルが起きた際には(1/7 ページ)
多様な人材が働く職場では、従業員の言動に頭を悩ませることもあります。知っておきたい「発達障害」「パーソナリティ障害」「精神疾患」の特性と対処法を紹介します。
多様な人材が働く職場では、従業員の言動に頭を悩ませることもあります。ここでは、人事担当者が知っておきたい「発達障害」「パーソナリティ障害」「精神疾患」の特性と対処法を紹介します。
「なぜこんな行動を取るのか」と、従業員の問題行動に悩まされる管理職や人事担当者もいることでしょう。そもそも労働契約とは「会社の指揮命令に従って働く」という契約ですから、業務命令に従わないのであれば、基本的には注意・指導の対象となります。
一方で、「発達障害」「パーソナリティ障害」「精神疾患」などの症状がある人は、努力しても指示通りにできない場合もあるので一定の配慮や理解も必要です。先入観を持って接してはなりませんが、一定の知識を持つことで、適切に対処できることもあります。
判断には、医師による診断が必要で、会社は疾病性(病気かどうか、重症度はどのくらいかなど)ではなく、事例性(現場での困りごと:遅刻、納期を守れないなど)で対処する、という基本を押さえておくことが重要です。
発達障害の特性と対処法
【1】発達障害の種類と特性
発達障害とは、「自閉症スペクトラム(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「限局性学習症(LD)」の3つの総称です。原因は特定されていませんが、生まれ持った脳の大きさや機能的な働きが違うとされています。
発達障害が世間に知られるようになったのは、実は最近のことです。そのため、発達障害と自覚しないままに大人になった人は、会社でもよく「わがままな人」「周囲と合わせられない人」「融通のきかない人」などと誤解されがちです。しかし、周囲の知らないところで、本人はコミュニケーションや仕事の進め方などで苦労していることが多いのです。
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