Z世代の過半数が意識している「タイパ」とは? 就活にも影響:最小の労力で最大の成果(2/2 ページ)
学情は、24年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に「タイムパフォーマンス(タイパ)」に関して調査した。「タイパ」は、かけた時間に対する満足度を表す言葉。特にZ世代は、SNSや動画配信サイトで大量の情報に触れる中で「最小の労力で最大の成果を得る」ことを重視すると言われている。
就職活動準備において「タイパ」や効率を意識するか
就職活動準備において「タイパ」や効率を意識するか尋ねると、「意識する」が19.7%、「どちらかと言えば意識する」が36.0%と、合わせて55.7%が意識すると回答した。
「タイパ」を意識し具体的にどのような行動をするか聞いたところ、「アプリの有効活用」の他、「一度に複数の企業の話を聞けるイベントを活用する」「より質の高い情報を得るために、自分の目で確かめることを大切にしている」など、リアルを重視する声も寄せられた。
また、「イベントは話を聞きたい企業が3社以上出展していたら参加する」「話を聞くだけのセミナーは参加せず、仕事体験ができるインターンシップを選んで参加するようにしている」といったコメントから、「かかる時間の長さ」より「かけた時間に見合う情報や成果を得られるか」が重視されていることがうかがえた。
インターンシップやセミナー参加で、「タイパ」が悪いと感じたことは?
インターンシップやセミナー参加で、「タイパ」が悪いと感じたことがあるか聞いた。「ある」と答えた割合は20.3%で、「やや感じたことがある」の33.1%と合わせると、半数以上が「タイパ」が悪いと感じる経験をしていた。
「参加したセミナーが企業ホームページに書いてあることと同じだと時間を無駄にしてしまったと感じる」「資料を読み上げるだけのセミナーは残念に感じてしまう」「自己紹介で長く話過ぎてしまい他の参加者の時間を無駄にしてしまったと反省したことがある」などの声が上がった。
今回の調査は、「あさがくナビ2024」へのサイト来訪者を対象に、インターネットで実施した。期間は22年9月22〜28日、有効回答数は239人。
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