かつては過激だったドンキの「コスプレ商品」に驚きの変化 担当者が語った“カワイイ”デザインの秘密:ハロウィーン商戦(2/4 ページ)
コロナ禍の影響で、ドン・キホーテのコスプレ商品のニーズに変化が見られるという。かつては過激な商品もあったが、開発時に重視する点も変化している。
かつては過激なデザインもあった
ドンキにおけるコスプレ商品の歴史を簡単に振り返ってみよう。かつては、肌の露出が多いものや、ヒョウ柄といった過激なコスチュームも目立っていた。
飯山氏が10年前に入社した際には、9000円のセーラー服など、現在より高額な商品も多かったという。コスプレが現在ほど一般化していなかったこともあり、生産量が少なかったことも影響していたようだ。
しかし、「コスプレ=ドンキ」というイメージが定着したことや、ハロウィーンでコスプレを楽しむ人が増えたことから、購入する層が幅広くなっていった。
よりライトな購入者が増えたことを踏まえ、ドンキでは女性目線を意識した商品をそろえるようになっていった。女性が「カワイイ」と思えるデザインにしたり、肌の露出を減らしたりといった具合だ。現在のドンキでもやや肌の露出が多いコスチュームも販売しているが、それは「セクシーなものも楽しみたい」というニーズに対応するためだ。また、ちょっとだけコスプレを楽しみたいという層のために、カチューシャなどの小物の種類も増やしている。
カチューシャのデザインやパッケージにも最近のトレンドを意識した工夫をしている。例えば、カチューシャに大きいパールやリボンが付いているのは、視線をそちらに向けることで、顔が小さく見えるようにするためだ。
また、SNS配信、オンラインイベント、自撮りが当たり前になったことを踏まえ、写真・画面映えの良さを意識した商品展開をしている。パッケージには、着用したモデルの胸から上の部分だけの写真が掲載されている。これは、どういった見た目になるのかを利用者がイメージしやすいようにする工夫だ。
コスプレを購入するお客の行動にも変化が見られるという。友人と一緒に来店し、「これがカワイイ」といった会話をしながら買う商品を決めていくのが一般的だった(もちろん1人で来店するケースもある)。現在では、1人で来店し、スマートフォンで商品を撮影しながら、リアルタイムで遠くにいる友人と相談しながら購入するお客もいるという。
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