全国に5店舗だけ! 手作り「スムージー」を売るローソンに行ってみた 狙いは?:「接客」で勝負(4/4 ページ)
全国に5店舗だけ、手作り「スムージー」を売るローソンがある。「鮮度」「手作り」をキーワードに、注文を受けてからバナナを切るこだわりっぷりだ。ローソンはなぜ、このような“手の込んだ”事業を開始しようと思ったのだろうか。
25年度までに全国の500店舗での展開を目指す
21年6月から約1年間実証実験を行った際は、女性の購入が多く、平均で1日当たり約6000円の売り上げを記録した。今後は、1日当たり20〜30杯の販売を目標にしていく。
「現状は女性やファミリー層を中心に支持されており、砂糖不使用シリーズは特にお子様連れのお客さまに人気です。また、午後2〜4時に売れているので、間食需要で手軽に甘いものを食べたいと考えている女性に刺さっているのだと考えています。マチカフェのコーヒー類とカニバリすることもありませんでした。今まであまり取り込めていなかったZ世代も獲得したいと考えています」(笠井さん)
今後は25年度までに全国の500店舗での展開を目指す。周囲にカフェがない、子ども連れの来店が多い店舗への導入を検討するという。笠井さんは「マチカフェプラスのコンセプトが正しく伝わらないと、従業員が『負荷が多い』と感じてしまうと思います」と話し、マチカフェプラスに対する理解を深めるための場を用意していると話す。
「とはいえ、マチカフェプラスは拡散するモデルではないと考えています。マチカフェプラスは従業員の技術力、接客力が肝になるビジネスです。注文を受けてから調理するのでどうしても待ち時間は生まれてしまうため、お客さまの満足度を高めるためにお店や従業員の努力が求められます。そういったサービスを提供できる店舗が着実に増えていくといいな、と考えています。今は関東での展開ですが、今後オーナーさんからの要望があれば、前提条件は崩さずに全国拡大を視野に入れていきたいです。本部から押し付けるのではなく、手を挙げてくれたオーナーさんと条件を考え、導入に向けて話し合っていきたいです」(鷲頭部長)
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