「ダスキン」の社名は当初、「ぞうきん」になりかけていた:仕事に役立つ企業トリビア
ダスキンといえば、清掃・衛生用品のレンタルや販売を手掛ける企業だ。社名の知名度も高いが、その由来をご存じだろうか。
連載:仕事に役立つ企業トリビア
「知られざる本社所在地」「手掛けている意外なビジネス」「ロゴマークに込めた真意」「名物社長の経歴」――ビジネスを楽しくする企業トリビアを紹介していく。
ダスキンといえば、清掃・衛生用品のレンタルや販売を手掛ける企業だ。社名の知名度も高いが、その由来をご存じだろうか。同社によれば、英字のロゴであるためか「外資系ですか」と聞かれることもあるそうだが、日本生まれの企業だ。
社長は乗り気、「恥ずかしい」と言われ断念
創業者の鈴木清一氏は、本当は「株式会社ぞうきん」と名付けたかったのだという。1963年に設立したサニクリーンという最初の社名を変更する際、ぞうきんを有力案として推した。
当時は掃除用具として主流だったぞうきんから取って、インパクトある社名を考えたと見られるが、幹部から「恥ずかしくて言えない」と反対に遭い断念した。
「ダスト」と「ぞうきん」でダスキン
しかし、現在の社名にそのエッセンスは残っている。掃除で取り除くべき「ほこり」の「ダスト」と「ぞうきん」を掛け合わせ、ダスキンとなった。その後は主婦から「魔法のぞうきん」として親しまれた「ホームダスキン」などの販売で事業を伸ばしていったわけなので、案外「株式会社ぞうきん」でも受け入れられたのかもしれない。
しかし同社は71年にミスタードーナツ事業を始め、多角的な経営を実践している。ミスタードーナツ含むフード事業の2022年第2四半期の営業利益は約24億3100万円。連結営業利益の約45.8%を占める、経営の柱の一つだ。
もし「ぞうきん」という社名でも、フード事業はここまでの成長を成し遂げていただろうか?
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