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社長は「トヨダ」氏なのに、社名はなぜ「トヨタ」? “TOYODA”エンブレムが幻になった3つの理由その社名、間違えてはいけない!(1/2 ページ)

日本の自動車産業をけん引するトヨタ自動車。しかし、同社の豊田社長の名字の読み方は「トヨダ」と濁点が付く。なぜ、創業家の名字と社名が異なるのか? 経緯を調べると、そこには3つの理由があった。

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その社名、間違えてはいけない!:

ビジネスパーソンとして間違えてはいけない「社名」。そこには企業の精神や歴史、支えてきた人の営みが隠されています。社名の由来や変遷、背景情報までサクッと紹介します。

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画像はイメージです(提供:ゲッティイメージズ)

 日本の自動車産業をけん引するトヨタ自動車。従業員数は7万人超(2022年3月時点)と、「日本イチ従業員が多い会社」でもあり、日本人にとって最も身近な会社の一つといえる。しかし、この社名にギモンを覚えたことがある人も多いのではないだろうか。

 というのも、ニュース番組を視聴すれば分かるように、同社の豊田章男社長の名字の読み方は「トヨダ」。創業家の名字と社名とでは、濁点の有無が異なるのだ。現在の社名に至った経緯を調べると、そこには3つの理由があった。

幻の「TOYODA」エンブレム

 トヨタ自動車の創業は1937年。豊田喜一郎氏が、父・佐吉氏の興した豊田自動織機の自動車部を「トヨタ自動車工業」として分社化させたのが始まりだ。

 豊田自動織機の当時の読み方は濁点の付いた「トヨダ」だった。36年5月に創刊した広報誌は「トヨダニュース」、9月に開催した自動車に関するイベントは「国産トヨダ大衆車完成記念展覧会」と、さまざまな記録に「トヨダ」の名前が残っている。初期の乗用車のエンブレムには「TOYODA」が用いられた時期もあった。

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1937年に量産を開始したトヨタ初の乗用車「トヨダAA型」のマスコット。漢字の「豊田」を基にデザインされている(同社Webサイトより引用)
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「TOYODA」印の車が存在した(同社Webサイトより引用)

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