社内で行き詰まったDXは「ダイエット」になぞらえるとうまくいく:DXの本当の進め方(後編)(1/7 ページ)
日本企業のDX成功率は約10%だという。社内でDXの議論が進まないのはなぜか? DXを推進するための方法を「ダイエット」を例に挙げて解説する。
DXの本当の進め方(前編)では、日本の低すぎるDXの成功率の実態と、その原因と思われる3つの要因(成功の定義不足、実行体制の不備、DX理解の浅さ)について解説した。後編となる本稿ではその解決編として、企業がDXを進める際の本当の進め方・アプローチについて提言していきたい。
前編ではDXの目的は企業の”生き残り”のためであり、その意味では変革すら手段に過ぎないと説いた。その意味を真に理解していただくためにもDXをより「身近なもの」に例えるのが適切であると筆者は考えた。”比喩柱”と同僚からたたえられる筆者の得意技を披露する時が来たようである。
DXは”ダイエット”のようなもの
「DXとは何ですか?」という問いにシンプルに答えるならば、筆者は「(個人にとっての)ダイエットのようなもの」と回答する。ダイエットと言われてどんな単語が思い付いただろうか。「三日坊主」「食事制限」「リバウンド」などを連想した読者もいれば、CMで有名な成果コミット型のサービスを思い浮かべた読者もいるかもしれない。
ダイエットとは、生活そのものを変えなくてはならず、始めるのにも腰が重く、いざ始めたとしても続きにくい……そう、まさに企業にとってのDXそのものと言える。
企業にとってのDXと個人にとってのダイエットの対比をまとめた。筆者がこの図で特におもしろいと感じているポイントは、成功率が大体近しいことである。そしてこれだけ共通点があるのであれば、身近な話題である「ダイエット」からDXの成功の秘けつを見つけ出すことができるのではないだろうか。
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