「在宅勤務でなんとなく不調」な社員をどう変える? ウェルビーイング経営の始め方:「総務」から会社を変える(2/3 ページ)
最近良く聞く言葉「ウェルビーイング(Well-Being)」。精神的、身体的、そして社会的に心身ともに健全な状態を指しますが、コロナ禍でこの状態が損なわれる人も出てきているようです。
コロナ禍で損なわれたウェルビーイング
ウェルビーイングは、コロナ禍により大きくダメージを受けてしまいました。強制的在宅勤務がその原因です。強制的在宅勤務で外にも出られず、ずっと自宅で仕事ばかりで体重が増えた人も多いのではないでしょうか。通勤で外に出歩く習慣がなくなり、外に出て朝日を浴びることも少なくなると、心身のリセットや仕事モードへの転換も難しくなります。
また、コミュニケーションが全てオンラインになったことで、すぐに相談や雑談もできず、悩みを抱えることも問題になりました。一人暮らしの場合は丸一日、誰とも会話しない状態も珍しくはないでしょう。人間は社会的動物です。集団で助け合いながら生きるはずが、誰とも会話せずに、何日も過ごして良いわけがありません。結果、メンタル不調を訴える人もいます。
ウェルビーイングで言うところの「身体的、精神的、社会的に良好な状態」が崩れてしまったのが、このコロナ禍だったのです。その重要性が再認識される機会でした。
ウェルビーイングを、オフィスから支える
ウェルビーイングの「身体的、精神的、社会的に良好な状態」を実現するためには、総務はどのように施策を考えていけば良いのでしょうか。
出社し、回遊したくなるオフィス
身体的に健康な状態を目指す場合、その施策は健康経営になります。健康診断の受診に始まり、適度な運動ができる施策を会社として進めていきます。
「歩かせる」ことを促進することも、総務が取り組める一つの手でしょう。出社し、社内を回遊するという行動を自発的に取るようになるための取り組みです。ハイブリッドワーク時代においては、強制的な出社命令は士気を下げかねません。自律的な個人の選択にゆだねることが重要です。
つまり、来たくなるオフィス、出社したくなるオフィスを作ることで、自発的に出社してもらいます。かつ、ABW(Activity Based Working、仕事の内容に合わせて働く場所を選ぶ働き方)の考え方を採用し、自らの仕事のモードに合った働く場を選択することで、オフィス内を回遊するような仕様にするのです。
ある会社では、一つとして同一の装いがないオフィスを作っています。今日はここで、少し経ったら別の場所に移動してリフレッシュ。そんなことができるオフィスです。出社し、オフィス内を回遊することで歩行を促すことで、身体的良好な状態を目指しても良いかもしれません。
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