ダノンジャパン社長に聞く「日本発のオイコスが世界に展開できた理由」:製品のイノベーションハブ(1/3 ページ)
乳製品を中心とした食料品を製造するフランスのメーカー「ダノン」。ダノンジャパンのローワン・ボワシエ社長に、国産の乳製品メーカーが群雄割拠する日本市場でのビジネス展開について聞いた。
乳製品を中心とした食料品を製造するフランスのメーカー「ダノン」。日本ではプロテイン入りヨーグルトの「オイコス」で長らくCMを流しており、最近も東京五輪のスポーツクライミングの女子複合で銀メダルに輝いた野中生萌さんをCMキャラクターに起用するなど、積極的にビジネスを展開している。
ダノンの商品は120の国と地域で販売されており、9万8000人の従業員を抱えている。2021年度の売上高は243億ユーロ(約3兆4000億円)で、その57%が北米と欧州、43%がアジア太平洋、ラテンアメリカなどの欧米以外の地域のものだ。
カテゴリー別では「チルド乳製品と植物由来の製品」が54%、「専門栄養食品」が30%、「ウォーター」が16%となっている。
中国・北アジア&オセアニア地域に属する日本法人のダノンジャパンには40年以上の歴史があり、同社は群馬県の館林市に工場を構えている。
ダノンジャパンはグローバルから見ると、チルド乳製品と植物由来の製品の「イノベーションハブ」として位置づけられている。
日本では「チルド乳製品と植物由来の製品」と「ウォーター」の2つのカテゴリーを展開している。前者の「ダノンビオ」は前年比で2桁成長、「オイコス」も19年4月から前年同期比で連続して2桁成長、20年に上市した「アルプロ オーツミルク」が前年比3桁成長となっている。
なお、ウォーターのカテゴリー商品である「エビアン」は日本市場ではダノンジャパンの管理下ではなく、伊藤園と伊藤忠商事が独占販売権と独占輸入権をそれぞれ保有している。
ダノンジャパンのローワン・ボワシエ社長に、国産の乳製品メーカーが群雄割拠する日本市場でのビジネス展開について聞いた。
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