“甘い夜”の世界はどうなっているのか 「夜パフェ」人気が全国に広がる:札幌・すすきの発(4/5 ページ)
2015年に札幌・すすきのから始まった「夜パフェ」「シメパフェ」の文化が、全国に広がっている。ブームの火付け役であり、全国8店舗の夜パフェ専門店を運営するGAKU社を取材し、人気の秘密に迫った。
関西市場を席捲する「21時にアイス」
東京での先駆者パフェテリア ベルに対して、関西市場を席捲(せっけん)する夜パフェ専門店が「21時にアイス」だ。小笠原氏は「ウチとはコンセプトが異なる。タピオカドリンク店に近い印象がある」と違いを強調したが、大枠のジャンルでは競合といえる。
「21時にアイス」は、20年に大阪・八尾市に1号店をオープンして以来、怒涛(どとう)の勢いで店舗を拡大。12月下旬現在、全国で22店舗を展開する。提供するのは、普段より少し贅沢(ぜいたく)感のあるアイスだ。
あっさりとした甘さのミルクソフトクリームに、「紫芋モンブラン」や「苺ミルフィーユ」「マンゴーとナタデココ」など、さまざまなトッピングを施してパフェテイストに仕上げている。
同社に取材の申し込みをしたところ、「内容を確認次第、担当者から連絡する」との返答だったが、期限内に返答はなかった。急成長の理由を調べてみると、SNS戦略とフランチャイズ展開がキモになっているようだ。
同社のメニューは、ソフトクリームにトッピングを施すシンプルなものではあるが、SNSで映えるよう丁寧に仕上げられている。クオリティー担保のために厳しい事前研修が行われているそうだ。カップに印字されたロゴもバランスが良く、目を引く。
急速に店舗を拡大できているのは、初期費用が抑えられ、集客に困らないとしてオーナーから人気を集めているため。フランチャイズ比較サイトによれば開業資金は500万〜600万円、テークアウトに特化しているため低コストで運営でき、オペレーションの難易度も高くないという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「サクマ式ドロップス」製造元が廃業に追い込まれた、これだけの理由
「サクマ式ドロップス」を製造する佐久間製菓が2023年1月に廃業する。廃業の理由として、同社は「コロナ」と「原材料高騰」の2つを挙げているが、本当にそうなのか。筆者は違った見方をしていて……。
「マルチ商法の優等生」アムウェイは、なぜこのタイミングで“お灸”を据えられたのか
日本アムウェイ合同会社に対して、消費者庁が勧誘などの一部業務を6カ月間停止する命令を出した。「昔から同じようなことをやっているのに、なぜ今なの?」と思われたかもしれないが、どういった背景があるのか。さまざまな憶測が飛び交っていて……。
ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか
どうやら「高級食パン」のブームが終わるようだ。最近、さまざまなメディアがこのように報じているわけだが、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか。その背景には、2つの理由があって……。
「田園都市線」は多くの人が嫌っているのに、なぜ“ブランド力”を手にできたのか
「通勤地獄。なぜあんなところに住むのか」――。SNS上で「東急田園都市線」が批判されている。街は整備されていて商業施設もたくさんあるのに、なぜこの沿線をディするのか。その背景に迫ったところ……。
『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』――最も高い家に住んでいるのは? 査定してみた
国民的アニメの主人公は、どんな家に住んでいるのでしょうか? 『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』の自宅を査定したところ……。
