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「シン・鉄道」のカギを握る会社はどこか 技術がどんどん“加速”する:杉山淳一の週刊鉄道経済(4/6 ページ)
2023年も鉄道を巡って、さまざまなニュースが話題になりそうだ。いろいろな話がある中で、鉄道ライターの杉山淳一氏はどこに注目しているのだろうか。
普通鉄道の自動運転が始まる
22年5月、東武鉄道とJR東日本はドライバレス運転の実現に向けて協力すると発表した。東武鉄道は23年度以降に大師線で自動運転を実施する。運転士は乗らず、添乗員が乗務する。添乗員は非常時の乗客対応を行う。
21年に試験車両で実証実験し、22年に営業者利用で実証実験を行った。JR東日本は22年に山手線の営業列車実証実験を実施済みだ。23年度から車両前方の障害物を検知するシステムを営業列車に搭載し、データの蓄積や機能改善に取り組む。
鉄道の自動化レベルはGoA0(目視運転)からGoA4(自動運転)まで5段階ある。ただし、日本の鉄道において、GoA2(半自動運転)とGoA3(添乗員付き自動運転)の間に、GoA2.5(緊急停止係員付き自動運転)があるので、6段階になる。東武鉄道とJR東日本が目指す自動運転はGoA3で、6段階中の5段階にあたる。採用例としてディズニーリゾートラインが挙げられる。GoA4は無人運転で、新交通ゆりかもめなど新交通システムで採用されている。
モノレールや新交通システムは踏切がない。人やクルマが軌道を横断ししない。しかし普通鉄道は踏切がある。だから、自動運転の実現には、踏切の除却と前方支障物検知システムの両方を必要とする。東武大師線には踏切がなく、JR山手線は踏切1カ所、それも除却の予定がある。将来は踏切のある路線も自動運転の対象になるだろう。
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