物議の「酔えるグミ」、結局何が問題だったのか 専門家と弁護士に聞く、炎上の「根本原因」:アルコール分2.0%入りでも「年確不要」(1/3 ページ)
「酔えるグミ」として話題を呼んだUHA味覚糖の「パリピ気分」。アルコール入りでありながら、20歳未満でも購入できることが問題視された。なぜ、アルコール入りなのに年齢確認が不要だったのか。弁護士と専門家に聞いた。
ここ数日、ネットで話題を集めているUHA味覚糖のソフトキャンディー「パリピ気分」。同社の公式Webサイト上の商品紹介によると、ウオッカ粉末やジンの香りのベースとなるジェニパーベリー粉末などが入っており、ソフトキャンディーでありながらレモンサワーのような味わいを楽しめる点を売りにしている。
商品紹介ページに「本製品はアルコール原料を使用していますので、お子様やお酒に弱い方、妊娠・授乳中の方、運転時にはご注意ください」とあるように、パリピ気分はアルコール分2.0%入りの「酔えるグミ」。にもかかわらず、コンビニ・スーパーの菓子売り場などで販売され、20歳未満でも購入できるような状況になっていたという。
実際にSNSでは「年齢確認なしで買えた」といった投稿も散見される。このことから、NPO法人「ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)」でアルコールや薬物の依存症問題に取り組む専門家の風間暁氏(社会対策部薬物担当)が「注意喚起」として、20歳未満が手にしないよう、販売店に注意を促すツイートしたことなども大きな話題となった。
風間氏によると、パリピ気分を初めて見かけたのは2022年末。コンビニの菓子売り場で見つけたという。その後、普段の活動で接する20歳未満の子どもたちの間でパリピ気分が流行していることや、TikTokでインフルエンサーが紹介して話題になっていることから危機感を覚え、ツイートするに至ったという。
「アルコール入りの菓子は過去にも販売されていますが、その多くはパッケージの色合いやデザインがシックで、なかなか子どもが手に取りにくいものでした。一方、パリピ気分は子どもが興味を持ちやすい色合いやデザインになっていることから、20歳未満の間で流行した面がありそうです」(風間氏)
酔えるグミ、なぜ「年齢確認」不要?
酒やたばこといった20歳未満の購入が禁止されている商品は、販売店が購入者に対して年齢確認をする義務がある。ではなぜ、酒と同様にアルコールを含むパリピ気分は、年齢確認なしで買えたという投稿が相次ぐのか、本当に年齢確認が必要ないとすれば、酒類との違いは何なのか。また、20歳未満に販売した際、販売店などが法律違反となる恐れなどはないのか。シティユーワ法律事務所の高橋駿弁護士に聞いた。
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