格闘技イベント「NARIAGARI」が無料配信 皇治とスマートニュース事業責任者に真意を聞いた:23年もブームは続くか(1/5 ページ)
スマートニュースは2月5日、格闘家の皇治が大阪で開催する自主興行「NARIAGARI」の第1回大会をニュースアプリ「SmartNews」の格闘技チャンネル上で無料独占ライブ配信する。同社の事業責任者に、格闘技チャンネルを立ち上げた理由を聞いた。創設者の皇治にもインタビューし、その真意に迫る。
スマートニュースは2月5日、格闘家の皇治が大阪で開催する自主興行「NARIAGARI」の第1回大会をニュースアプリ「SmartNews」の格闘技チャンネル上で無料独占ライブ配信する。
2022年はボクシングや総合格闘技を中心に、空前の格闘技ブームが起こった。スマートニュースが格闘技チャンネルを立ち上げ、格闘技イベントを配信する理由を事業責任者に聞く。NARIAGARIの皇治CEOにもインタビューし、創設の背景と真意に迫る。
日の目を見ないプロ格闘家にスポットライトを
22年のブームは4月9日、ボクシングのゲンナジー・ゴロフキン対村田諒太のミドル級王座統一戦を皮切りに始まった。
6月7日の井上尚弥とノニト・ドネアのバンタム級王座統一戦、6月19日に東京ドームで開催された那須川天心と武尊などが戦った「Yogibo presents THE MATCH 2022」、9月25日の「The Battle Cats presents 超(スーパー)RIZIN」での、フロイド・メイウェザーと朝倉未来のエキシビションマッチは、多くのファンを魅了した。
絶え間なくビッグマッチが続いたことがブームを支えた形だ。それに加え、朝倉がプロデューサーを務める1分間最強を決める「BreakingDown」も大きな注目を集めた。
23年も格闘ブームが続くのかが注目される状況の中、有名キックボクサーの皇治が2月5日、大阪で「NARIAGARI」という自主興行を開催する。これは「まだ日の目を見ないボクサーやキックボクサーに戦いの場を提供することで、成り上がってもらいたい」という皇治の狙いから実現した大会だ。スマートニュースは、全17試合を無料で独占配信する。
格闘技は大きなセグメントの1つ
配信するに至った経緯について、スマートニュースの日本コンシューマー事業責任者である野辺一也執行役員に話を聞いた。
「実際に格闘技チャンネルを立ち上げてみて、手応えを感じています。格闘技は世の中でこれだけ話題になっていますし、よりオリジナリティーのあるコンテンツを自ら考えていくべきという意見が社内から出ました」
独占配信にあたり、大会自体のスポンサーにもなっているのか。野辺氏はあらためて双方にとってメリットがあることを強調した。
「具体的な経済条件はお話しできないのですが、スポンサードをする形にはなります。私どもとしては、皇治選手の初めての興行なので注目度が高いと考えています。また、SmartNewsの中にも格闘技に興味のあるユーザーが多くいますので、その方々に発信をすることで、視聴機会を創出できます。大会を観てもらう人を増やす意味では、私どものニュースアプリを通じて多くのユーザーにつなげますので、皇治選手にもメリットを提供できると思っています」
そもそも、いつからNARIAGARIの話は始まったのか。
「22年の夏・秋ぐらいから話をした感じで、当時は名前すら決まっていませんでした。なぜ私どもかといいますと、格闘技チャンネルを立ち上げるにあたり皇治選手や魔裟斗さんなどに協力をしてもらった経緯があるからです。そして、今回『一緒にどうですか』という話を皇治選手からいただきました」
SmartNewsは無料のニュースアプリであり、課金はないものの、読者がコンテンツを読むにあたり広告の配信枠がある。これが同社にとっての大きな収益源だ。ただ、格闘技との相性の良さについては少々疑問符が付く。だが同氏は、格闘技は数あるチャンネルの中でも存在感があると話す。
「今の時代、1つのコンテンツだけでは、全てのユーザーを満足させることができない時代です。当アプリには約1000個のチャンネルがありますが、ユーザーのニーズも多様化し、そこに同じ趣味、嗜好を持っている人たちが集まり、ファンがつながる場所ができます。
選手やアーティストそれぞれの取り組みの中で、完全な双方向性とまではいかくても、何かファンが参画して一緒に企画を動かすような体験企画を提供しています。つまり趣味や嗜好が多様化する中で、ニーズがあるものをそろえていくことが重要なのです。その中で格闘技はかなり大きなセグメントです」
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