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「ペンギン」不在で大ピンチ 四国の水族館が用意したまさかの“代役”とは?:どうしてそうなった(2/3 ページ)
鳥インフルエンザの影響でペンギンの展示ができなくなった水族館が、ユニークな“代役”を登場させて話題になっている。代役を起用するまでにどのような検討が行われたのか。四国水族館(香川県宇多津町)広報担当の片山豊心さんに話を聞いた。
ペンギンがいないと素通りしてしまう
――ケープペンギンの代役として、なぜかっぱを展示することになったのでしょうか?
片山: 高病原性鳥インフルエンザの感染防止対策として、ケープペンギンの展示が休止となり、展示プールは空っぽでした。ペンギンが不在で、お客さまは「残念だね」と素通りしている状態でした。ペンギンが展示されていなくてもお客さまに何か楽しんでいただけることはないかと考えました。
実は昨年の春、当館でフィギュア制作メーカーの海洋堂さんとのコラボ企画展「海洋堂フィギュア×妄想アクアリウム」を開催しました。“絶滅した古代生物を、もし自分が飼育するなら……”という飼育スタッフの妄想を、海洋堂のフィギュアを用いて飼育ケースに再現したのです。
また、海洋堂さんはかっぱの造形作品を展示している「海洋堂かっぱ館」も運営しています。かっぱは四万十川近辺に生息していたという言い伝えもあり、四国の伝承にもたびたび登場します。そこで、水辺に生息するかっぱをペンギンの代わりに展示したいとご相談しました。
――代役を依頼したときの「海洋堂かっぱ館」さんの反応はいかがでしたか?
片山: かっぱの造形作品の貸し出しは先方も初めてだったそうです。少し驚かれた様子でしたが、快く受け入れてくださいました。当館側も先方の大切な作品をお預かりするということで慎重に8体のかっぱを輸送しました。
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