2015年7月27日以前の記事
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ニトリの「アウトドア商品」が好調、その理由は?キャンプ市場に新規参入組が続々(2/6 ページ)

コロナ禍を契機に急増した「キャンプ需要」。密を避けられるレジャーのひとつとしてファンを増やしつつあるが、果たして理由はそれだけだろうか? 消費者意識・行動の変化を考察しつつ、新規参入組の代表格「ニトリ」に、参入理由と戦略に迫ってみた。

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「異業種の参入」が続く理由

 データを見ると、コロナ禍をきっかけにアウトドア需要が増え、消費者の「意識と行動」が変わり始めていることがうかがえる。

 例えば、アウトドア用品に触れる機会がなかった消費者も、普段の生活に取り入れるケースが増えている。感染拡大を受けて、街中をウォーキングしたり、公園でのんびり過ごしたり。気軽な野外アクティビティを楽しむ人が増えたことも、その背景にあるようだ。

 このように消費者の意識と行動に変化が生まれれば、そこに新たな需要が生まれるのは当然のこと。その動向をいち早く察知し、アウトドア業界への異業種参入の先駆者的存在となったニトリの事例を紹介しよう。


大人が腰掛けられる幅59×奥行46×高さ62センチのサイズ感ながらも、重量は約3.3キロの「木製折りたたみローチェア」(左)、スチール製のフレーム「バタフライチェア」

 ニトリの商品のなかで、21年度までに不動の人気を誇ったのが「木製折りたたみローチェア」。フレームに高級感のあるアカシアを採用したチェアは、焚き火の際にも使いやすいロータイプの座面高と、簡単に折りたためてコンパクトに収納できる利便性が評判となり、キャンパーの心をつかんだ。にもかかわず、価格は3591円(22年モデル、23年1月現在)。「安い」と感じた人が手に取ったのだろう。

 22年、木製折りたたみローチェアから1位の座を奪って、アウトドアチェア部門で断トツの販売数を記録したのが「バタフライチェア」だ。フレームから座面シートを取り外せてコンパクトになり、専用ケース収納時は幅18×奥行き18×高さ105センチに。据え置き型ソファのような座り心地と使い勝手のよさで、一躍人気商品となった。こちらの価格は4990円だ。

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