「フルリモート」で売り上げを伸ばす 採用代行の会社が好調の秘密:心地よく働きたい(4/5 ページ)
欧米などと比較してリモートワークの導入率が低い日本。そんななか採用支援などを手掛けるマルゴト社は、「フルリモートワークの体制」を貫き、現在は134人の社員を抱える。フルリモート経営でどう成果をあげているのか。
ワークライフバランスの「ライフ」は完璧
現在、マルゴト社の平均年齢は32歳、社員の85%が女性で子育て中の社員は男性も含めて20%となる。産休育休制度も整っており、時短勤務も可能だ。子どもが風邪などの病気になったときには、4時間分のベビーシッター(病児保育)代を会社で支給している。勤務スケジュールは平日の午前9時〜午後6時と定め、1時間の昼休憩は任意の時間に取得できる。
「現在、子育てと両立している社員は多くないのですが、これからライフステージが変わることを見据えて入社した社員は多いですね。フルリモートが魅力的な福利厚生になっているのだと思います」
現在7歳の息子がいる今氏は、午後6時で仕事を切り上げ、家族と食事をしたあと、息子をお風呂に入れ、宿題の面倒を見て、午後9時ごろに寝かしつけるという生活を送っている。仕事が残っていれば、寝かしつけのあとに作業するそうだ。
プライベートの変化としては、22年に住まいを東京から札幌に移した。北海道に住む父親にステージ4のガンが見つかり、今後を考えたときに両親の近くで過ごしたいと考えたそうだ。
「プライベートの事情による移住も、仕事に大きな支障はありませんでした。ワークライフバランスの『ライフ』は完璧なんですよね。『ワーク』に関しては、メインのクライアントが東京の企業になるので、経営者の方などと交流する機会が減ってしまったのは残念かなと。その代わりに時々東京に出向くようにしています」
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