関西の「住みここちがいい沿線」ランキング 2位は「阪急甲陽線」、1位は？

[サトウナナミ，ITmedia]

　大東建託（東京都港区）は関西版の「いい部屋ネット 街の住みここち沿線ランキング2022」を発表した。その結果、1位は「京阪中之島線（天満橋〜中之島）」（評点：76.8）だった。

いい部屋ネット 街の住みここち沿線ランキング2022＜関西版＞（写真はイメージ、提供：写真AC）

いい部屋ネット 街の住みここち沿線ランキング2022＜関西版＞（大東建託調べ）

　ランキングは、関西エリアの居住者を対象に、2019〜22年の4年分の回答を累積し、回答者数50人以上の沿線をランキング対象として集計。評点は、今住んでいる街（駅）への評価について、0〜100点の間で5段階評価をしてもらい平均値を算出した。また、平均家賃相場は、沿線内各駅の徒歩10分・築10年の25平米のマンションをベースとした。

路線図

　「京阪中之島線（天満橋〜中之島）」は、昨年5位から順位を上げ1位にランクイン。2位は「阪急甲陽線（夙川〜甲陽園）」（同：76.6）、3位は「阪急今津線（今津〜甲東園）」（同：75.9）と続いた。8位には「大阪モノレール彩都線（万博記念公園〜彩都西）」（同：72.4）が、昨年15位から順位を上げてランクインしたが、それ以外の上位10位の沿線は昨年と順位の変動はあるものの顔ぶれは同じという結果になった。

　1位の「京阪中之島線（天満橋〜中之島）」の25平米の家賃相場は7.4万円。居住者からは「最寄り駅に2つの路線があり、主要な都市も徒歩で歩ける距離内。ショッピングモールがある」（22歳女性・未婚・営業職・天満橋）、「総合病院などの医療施設が近くにある。主要交通機関のアクセスが良い」（77歳男性・既婚・会社経営者・役員・中之島）などのコメントが集まった。

　2位の阪急甲陽線（夙川〜甲陽園）」の家賃相場は6.8万円だった。居住者コメントでは、「治安が良い。落ち着いた上品な雰囲気の方が多いので安心して生活できる。小学校も徒歩圏内で地域の人の目がよく届いている。普通のスーパーから高級スーパー、オーガニックを扱うお店など充実している。有名な洋菓子屋さんやパン屋さんが多い」（40歳女性・既婚・パート・苦楽園口）、「静かで閑静な街並み、のんびりしているところ、自然が多いところが好き」（50歳女性・既婚・パート・甲陽園）などの声が見られた。

　3位の「阪急今津線（今津〜甲東園）」は家賃相場6.9万円。居住者からは、「遠出しなくても、百貨店で買い物ができ、カフェでお茶をしたり、公園など自然の中で遊ぶこともでき、お出かけの選択肢が多いい」（32歳女性・既婚・専業主婦・門戸厄神）、「幼稚園から大学まで、学校が密集しているため、学校同士が連携している活動もあり安心感がある。比較的治安が良い。転勤族が多い地域でもあり、転勤族の我が家としては暮らしやすい。車さえあれば、大型施設、海、山、川なんでもある」（44歳女性・既婚・専業主婦・甲東園）といったコメントが寄せられた。

因子別評価（大東建託調べ）

　上位3位の沿線は「生活利便性」「親しみやすさ」因子の評価が高く、両因子ともに偏差値65以上だった。上位10位の沿線では、「生活利便性」「行政サービス」「親しみやすさ」因子の評価で、偏差値60以上の評価を得ている沿線が多数ランクインし、中には偏差値70以上の極めて高い評価を得ている沿線も見られた。上位30位の平均家賃は、昨年に引き続き6万円台が最も多い結果となった。

　1位「京阪中之島線（天満橋〜中之島）」と3位「阪急今津線（今津〜甲東園）」は、「生活利便性」の偏差値が70台と特に高いのに対し、2位の「阪急甲陽線（夙川〜甲陽園）」は「生活利便性」については偏差値60台にとどまる結果に。一方で、「静かさ治安」「親しみやすさ」「自然観光」などの偏差値が70台となり、1位と3位の沿線とは異なる点において評価されている傾向が見られた。

　調査は2019〜22年に実施。関西エリア118沿線居住の20歳以上の男女、合計10万1343人を対象とした。