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「昭和のクルマ」が人気、 日本のモノづくりは再び強くなるのか高根英幸 「クルマのミライ」(1/5 ページ)

「旧車」が盛り上がっている。さまざまなイベントに登場するだけでなく、取引価格も上昇傾向にあるのだ。それにしてもなぜ旧車が注目されているのか。背景にあるのは……。

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 2023年も2カ月が経過して、さまざまな展示会、カーイベントが開催されてきた。その中でも、エンドユーザーに人気のカテゴリーが旧車関連のイベントである。

 東京オートサロンではトヨタが昭和のクルマであるAE86型カローラレビン/スプリンタートレノをEVと水素エンジンにコンバートして出展しただけでなく、マツダRX-7や日産スカイラインGT-Rといった高性能なスポーツカーをベースにモディファイ(カスタム)したデモカーが数えきれないほど展示されていた。

 さらにその1カ月後、旧車専門のイベントであるノスタルジック2デイズでは、さまざまな懐かしの旧車を当時流のカスタム、あるいは新車のようなコンディションのクルマばかりが並べられていた。


スカイラインGT-RやフェアレディZ、スープラ、セリカといった昭和のクルマが新車同様のコンディションで並べられた今年のノスタルジック2デイズ

 自動車メーカーの出展もあり、マツダはRX-7のレストア済みの車両と全てのパーツを取り外したホワイトボディを展示。ここまで分解して仕上げ直すという徹底ぶりが一目で伝わるものだった。クルマの価値が見直されて急激に高騰している車種だけに、オーナーは盗難対策に頭を悩ませる一方で、新車のように愛車をよみがえらせるプランは魅力的に映ったことだろう。

 こうした旧車のイベントは、盛り上がる一方だ。コロナ禍で一瞬陰りを見せたものの、旧車マニアや海外での人気に支えられ、情報社会の影響もあってさまざまな形で人気ぶりが伝わってくる。

 クルマ好きの人々が旧車に魅せられる理由は、決して一つではない。それでも人間が想像してつくり上げたスタイリングデザインであったり、手間を惜しまないつくりであったり、アナログな時代がもつ温もりのある雰囲気であったり、さまざまな魅力にあふれている。

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