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弱点克服の“ラストピース”になるか 小売りの雄・イオンが挑む、都市部特化ネットスーパーの全容:長年の悲願(4/4 ページ)
イオンが新たなネットスーパー「グリーンビーンズ」を発表した。1都3県など都市部に特化したネットスーパーとして今夏、始動する。英国企業と提携し、AIやロボットなどを活用した最先端の買い物体験を提供する。
継続率を重視
今後の課題は、ネットスーパー利用者の継続率だ。イオンの既存のネットスーパーのユーザー動向によると、多くが実店舗とネットの両方を利用しており、年間購買金額ベースでは実店舗のみの利用者に比べ、消費金額が大きいという。吉田社長は「ネットスーパー利用者はロイヤリティが高い。都市部での利用継続率にこだわっていきたい」とした。
報道陣からは、既存のネットスーパー事業と新事業の両立に関する質問が出た。吉田社長は「これまでの事業は実店舗と同じ品揃えをネットで実現していた。新事業は商品数が大きく異なる。違いがあるので両方とも成立する」とし、しばらくは2事業を共存させる意向を示した。
新事業のグリーンビーンズは今夏に始動。東京都内の一部の区(新宿区・渋谷区・世田谷区・目黒区・中央区・千代田区・品川区・港区・大田区・江東区・江戸川区)と神奈川県川崎市(麻生区・川崎区・幸区・高津区・多摩区・中原区・宮前区)、千葉県内の一部の自治体(千葉市の一部・習志野市・船橋市・市川市・浦安市・八千代市・四街道市)で段階的にスタート。開始1年をめどに東京23区全域へ配送を拡大する他、2カ所目の配送拠点を東京・八王子市内に建設することも明らかにしている。3カ所目の配送拠点の建設も検討中だという。
新事業が、イオンにとっての悲願達成と、ラストピースになるのか。事業の今後に注目が集まりそうだ。
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