米MLBメッツ・千賀投手、本拠地デビュー 奪三振時の“セガ風”演出が話題
米MLBのニューヨーク・メッツに今季加入した千賀滉大投手が本拠地シティ・フィールドで好投し、今季2勝目をマーク。堂々の本拠地デビューを飾った。この試合では奪三振時の球場内の演出にも注目が集まっている。
プロ野球の福岡ソフトバンクホークスから米メジャーリーグ(MLB)のニューヨーク・メッツに今季加入した千賀滉大投手が4月8日(現地時間)、本拠地シティ・フィールドでの試合に初先発した。6回3安打6奪三振1失点と好投し、今季2勝目をマーク。堂々の本拠地デビューを飾った。この試合では、チームを勝利に導くピッチングに加え、奪三振時の球場内の演出にも注目が集まっている。
地元放送局「SNY」のメッツ担当の公式Twitterアカウント(@SNY_Mets)は、千賀投手奪三振時の球場内の演出を動画で投稿。大型ビジョンに表示された文字のフォントデザインが、ゲームメーカーのセガの企業ロゴをオマージュしたものだった。
千賀投手は日本時代から、鋭く落ちる変化球「フォークボール」を武器としている。打者の視界からボールが突然消えるように大きく変化するため「お化けフォーク」の異名で“魔球”として知られていた。
現地メディアはお化けフォークを「ゴーストフォーク」と直訳。千賀投手自身も、フォークボールを食事に使う「フォーク」にかけ、フォークを持つお化けのキャラクターの刺しゅうを自身のグローブに入れており、これに合わせて、球団側もキャラクターを作成した。
また、千賀投手の名字「SENGA」と、ゲームメーカーの「SEGA」(セガ)の表記が近いことから、SENGAの表記を“セガ風”表記に。「N」の場所にキャラクターを被せることで、セガのオマージュデザインを実現した。
Twitterでは「素晴らしい。粋な演出」「かわいい」などの声が挙がり、現地の記者も「夢中になった」「気に入った」などと投稿。評判は上々だ。
セガは1990年代に、北米で家庭用ゲーム機「メガドライブ」(現地名は「GENESIS」)の販売を強化。北米では当時、任天堂が家庭用ゲーム機で圧倒的シェアを誇っていた中、任天堂を強く意識したCM放映や、ゲーム機本体にキラーコンテンツ『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』を同梱した低価格戦略などで市場シェアを伸ばした。
この影響で、北米ではセガの企業名と同社の代表的キャラクター「ソニック」の認知度が高いとされ、『ソニック・ザ・ムービー』としてハリウッドが映画化もしている。シリーズ2作目の『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』は米国を中心に大ヒットし、公開3カ月で全世界での興行収入が4億ドル(当時のレートで544億円)を突破。ゲームを原作にした映画作品としての史上最高記録を更新した。
世界有数の都市ニューヨークに本拠地を置く球団による演出で、同社のブランド価値向上とさらなるPRにつながることは間違いなさそうだ。
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