シャープの消臭・除菌ができる靴箱 普及の壁は「価格」と「大きさ」?:家電トレンド解説(1/3 ページ)
シャープが消臭・除菌ができる靴箱を発売。シューズボックスと一体化した製品はかなり珍しい。開発の経緯を聞いた。
シャープが発売した「プラズマクラスターシューズクローゼット<DY-B01>」は、靴を入れるだけで消臭と除菌ができるシューズボックス。これまでも消臭・除菌スプレーや活性炭などのインソール、靴用の消臭機などは存在したが、シューズボックスと一体化した製品はかなり珍しい。開発の経緯や、従来の消臭製品との違い、想定のターゲットを同社PCI商品企画部長の花房浩章氏に聞いた。
イオンと紫外線によって消臭・除菌
今回シャープが着目したのは「靴のニオイ」。靴のニオイは、人の体に存在する常在菌の排せつ物が原因となる。靴の中は体温、外気、汗などにより高温多湿の環境になることに加え、角質やほこりなどの菌の栄養源も多く、菌が増殖しやすい環境になっている。
プラズマクラスターシューズクローゼットでは、プラズマクラスターとUVCの2つの技術で靴の中に付着した汗臭を消臭する。プラズマクラスターは同社独自のイオン発生技術で、空気中のカビ菌などの作用を抑える。同機では最上位の空気清浄機と同じ、1立方センチメートルあたりのイオン濃度が5万個以上の「プラスマクラスターNEXT」を搭載している。
UVCは太陽から降り注ぐ3種類の紫外線(UVA、UVB、UVC)で最も波長が短いもの。通常はオゾン層に吸収されるため地表に届かないが、菌や微生物への除菌効果が非常に高いといわれている。
靴の内部まで届く独自のノズル構造によってUV-Cを効果的に照射し、除菌のスピードを上げた。本機ではUVCにより約15分で除菌が可能だという。
最大2足を消臭・除菌することができ、本体サイズは幅433×奥行き186×高さ825ミリ。
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