東海道新幹線の運休で大混乱、JR東海の対処は適切だったか:杉山淳一の「週刊鉄道経済」(4/6 ページ)
6月2日の午後から3日の午前、東海道新幹線が運休となった。3日午前中には、筆者が予約した「のぞみ25号」があったが、みどりの窓口できっぷを買っていたことが後の後悔につながる。最終的には5時間遅れて出雲市に到着したが、今回の体験と、JR東海の対処、乗客がすべき対応などを紹介したい。
臨時列車の新横浜発がほしかった
全車自由席の「のぞみ」が到着。こちらもすでに満席。駅の業務放送は「乗車率130%、以降130%が続きます」と言っていた。少し緩和されているようだけど、なにしろプラットホームに人が多すぎる。列はちっとも動かない。私は5号車付近を離れ、15号車付近へ移動した。1〜3号車は大混雑で、座れる見込みがないならデッキに立つしかない。それならほかの指定席車両でもいい。駅の放送も、グリーン車以外の指定席車両に乗るよう案内している。整列乗車のラインはないも同然となっている。
プラットホームの行列の中には高校生らしき制服のグループも見かけた。修学旅行だろうか。散々な経験だなと思ったけれど、ちゃんと修学旅行用臨時列車がやってきて乗せていった。これから行くのか、帰りなのか。この混雑のほかは、良い思い出になりますように。修学旅行臨時は4本あった。東海道新幹線の人気を実感する。いや、私と同じで、新幹線に対する信頼感があるのだろう。
しかし、せっかく5本も全車自由席の臨時を出してくれたけど、どれもデッキまで満員で到着し、15号車辺りは多くて3〜4人しか乗れない。これでは新横浜駅の混雑は解消しない。上り線は回送列車がどんどん走る。どれかひとつでも新横浜発にしてくれたら、かなりマシになるだろうに。東急と相鉄の新横浜線が開業して、新横浜駅利用者はかなり増えている。そこを考えてほしかった。
そこに輪をかけるように乗客トラブルだ。確か全車自由席列車の始めのほうの便だと思う。3号車で非常ボタンが押され、駅員が対応に追われていた。お客様対応という駅の放送が入る。おそらくケンカだろう。ただでさえ乗車に時間がかかっているというのに、出発がかなり遅れた。
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