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結局、就職氷河期とは何だったのか? その背景と今に続く深い傷跡:働き方の「今」を知る(1/4 ページ)
政府が16日に閣議決定したした本年度の「骨太の方針」の内容をきっかけに、突如ネット上で「就職氷河期世代」が話題となった。結局、就職氷河期とは何だったのか。経済情勢と社会構造から読み解くその原因と、今に続く影響の大きさについて解説する。
6月中旬から、突如ネット上で「就職氷河期世代」が話題となった。
政府が16日に閣議決定したした本年度の「骨太の方針」の中で、「退職一時金課税制度を見直し、労働移動を促す」ことが盛り込まれたことから話題になったようだ。SNSを中心に「ロストジェネレーション」とも呼ばれた就職氷河期世代がいかに時代に翻弄(ほんろう)され、人生のあらゆる面で貧乏くじを引かされてきたのかを嘆くコメントが多く見られた。
特に、新卒就活時に氷河期真っ只中であった世代の方々が「難関大学在籍でも、数百社に応募してようやく中堅規模の会社に内定を得るのがやっと」「中位未満の大学在籍者にはそもそも会社説明会の案内が送付されず、応募さえできなかった」といった苦い体験をシェアしていたのが印象的だった。
就職氷河期とは何だったのか
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