多彩なチャージ手段が話題に 新しい「ANA Pay」の魅力を探る(1/2 ページ)
ANAのスマホ決済「ANA Pay」リニューアル。使える場所やチャージ方法が大幅に強化された。実際に使ってみた上で、新しいANA Payの魅力を探る。
この記事は、Yahoo!ニュース個人に5月26日に掲載された「多彩なチャージ手段が話題に 新しい「ANA Pay」の魅力を探る」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
ANAのスマホ決済「ANA Pay」(エイエヌエー ペイ)が5月23日にリニューアルし、使える場所やチャージ方法が大幅に強化されています。
実際に使ってみた上で疑問に感じた点を運営会社に聞きながら、新しいANA Payの魅力を探っていきます。
使える場所、チャージ方法も多彩に
航空会社のマイルを貯めている人は多いと思いますが、コロナ禍ではマイルが貯まる機会が減り、また貯めても使い道がないという悪循環に陥っていました。
そこでANA、JALともに、飛行機に乗らなくなった人でもマイルを活用できるよう、経済圏を広げる方向に向かっています。
2020年12月に始まったANA Payは、当初はJCBと組んだコード払いのみでしたが、今回は三井住友カードの協力により、タッチ払いとして「iD」と「Visaのタッチ決済」に対応しています。
年会費は無料でポイント還元は200円ごとに1マイル。物理的なカードはなく、スマホ内に発行されるプリペイドカードのみで、iPhoneでは「Apple Pay」に登録できます。
さっそく登録してみました。ANAの会員向け「ANAマイレージクラブ」アプリから操作し、残高にチャージするとすぐに使える状態になりました。
必須ではありませんが、本人確認(eKYC)をするとチャージ額の上限が上がります。マイナンバーカードを撮影して申請したところ、30時間ほどで完了しました。
iDやVisaのタッチ決済に対応した幅広い場所で使えるので、ANA Payに対応した店舗を探す必要はありません(ただし、一般的なプリペイドカードと同じような制限はあります)。
Apple Payのアプリ内決済にも対応しているようです。実際にマクドナルドのアプリからモバイルオーダーをしてみました。
アプリ内では16桁のカード番号と有効期限などを確認できるので、普通のVisaカードとしてオンラインでのショッピングにも使えます。
Amazonギフトカードの購入では最低15円から1円単位で利用できるので、残高の端数を使い切りたいときにも便利です。
他のプリペイドカードと異なる点としては、新しいANA Payには「キャッシュ」と「マイル」という2種類の残高があり、切り替えて使う方式になっています。
クレジットカードからのチャージは、自社のカードに限るところも増えていますが、ANA Payでは他社カードにも対応。最大5枚まで登録できるほか、Apple Pay経由でのチャージにも対応しています。
キャッシュレス決済手段として人気の「Kyash」や「Revolut」、「MIXI M」(Apple Pay経由)からのチャージもできることから、SNS上で話題になっています。
これは意図的に狙ったものなのでしょうか。運営会社のANA Xは、「これまでチャージ手段がJCBのカードに限られており、さまざまなご意見をいただいていた。これを劇的に改善し、他社と遜色ないレベルに追い付いた」(広報)と説明しています。
現金によるチャージはセブン銀行のATMに対応しています。銀行口座からのチャージについても2023年冬以降に対応予定となっています。
一方、「マイル」残高には、ANAのマイルを最低1マイルから、1マイル単位でチャージすることで、1マイル=1円として使うことができます。通常のマイルに加えて、期間や用途を限定した「グループ3」までが対象です。
1マイル=1円にそれほどおトク感はないものの、特典航空券などに交換できない端数のマイルは使い道がなかったことから、利用者からの要望が特に多かった機能としています。
また、飛行機にあまり乗らない人の利用も想定しているようです。「これまでマイルを楽天ポイントなどに交換して使われていた方でも、これからはANAの経済圏で使っていただける」(ANA X広報)としています。
とはいえ、マイルは特典航空券に使うほうが「レート」が良いことはたしかです。特におトクなのは国内線に片道3000マイルから乗れる「トクたびマイル」とのことで、これは筆者も個人的に利用しています。
今後は特典航空券以外にも1マイル=1円を超えるような使い方をANAの経済圏の中で検討していく構想もあるとのことから、楽しみにしておきたいところです。
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