並盛380円 牛丼より安い「立ち食いパスタ」は、どう経営を切り盛りしているのか:1分で提供(2/5 ページ)
東京メトロの早稲田駅から徒歩5分。人通りが少ないエリアにもかかわらず、立ち食いのミートソース専門店「立ちスパ アッパーカット」が人気だ。店の特徴は……。
好みのトッピングで客単価アップ
「男性がお腹いっぱい食べられるパスタをつくりたい」――これが臼井氏の起業の動機だ。立ち食いパスタをやりたいと思い立ったのは高校生のころで、立ち食いそばや立ち飲み屋はあるのに、立ち食いパスタ店は見当たらず、その願望をカタチにしたという。
住友不動産のオフィスビルと早稲田大学の西早稲田キャンパスがほど近い、飲食店が少ないエリアを選び、小規模な店舗でスタートした。
提供するのは、ボリューム満点のミートソーススパゲティ。一般的には麺が200〜250gにミートソースが130g前後で、合計330〜380gが1人前となる。ところが、アッパーカットの並盛は500gだ。
麺は1.8〜2.2ミリの太麺を使い、がつんとニンニクが効いたミートソースをかける。ラーメン二郎や蒙古タンメン中本のラーメンのように、何度も食べたくなる中毒性のある味を狙っており、「ニンニク」「唐辛子」「油」が決め手とのこと。
実際に食べてみると、ニンニクの主張は強いもののアッサリとした印象もある。口コミでも似たようなコメントが見られ、味の評判はいいようだ。
「ミートソースが肝ということで、1年かけて開発しました。狙い通り何度も通ってくれる常連客が多く、なかには週5で通う人も。特に男性ウケがいいですね」
ラーメン店やカレー店のようにトッピングの種類が多いのも、アッパーカットならでは。定番の「チーズ」や「ゆで卵」以外に、「茹でキャベツ」「味変カレー」「自家製辛味オイル」なども。自分好みの1皿をつくる常連客も多く、10種類もトッピングを乗せる人もいるとか。ベースの金額設定が低いので、気軽にトッピングを楽しめるのかもしれない。
原材料費が高騰しても、ベースのメニューは値上げしないのが臼井氏のこだわり。その代わり、トッピングを工夫して客単価アップを狙っている。
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