大反響の「ゼルダの伝説」最新作にみる「クラフト」ゲームの新時代(2/4 ページ)
「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」が発売。発売後3日間で世界販売本数1000万本を突破し、大きな話題になっている。ヒットの一因は「クラフト」にある。
びっくりするほどさまざまな「クラフト」が可能に
「クラフト」要素とは文字通り「マインクラフト」などのゲームに象徴される、プレイヤーが自由にアイテムや建築物を作成することができる要素のことです。
前作の「ブレスオブザワイルド」でも、かなり自由に素材や道具を活用することができましたが、今回の「ティアーズオブザキングダム」では、「ウルトラハンド」や「スクラビルド」という明確なクラフトのための特殊能力や、モーター的なクラフト用アイテムが多数実装。
ゲーム内にある丸太や岩などを自由にくっつけたり動かしたり、機材と組み合わせて自動で動くアイテムも作ることができるため、ある意味「クラフトゲーム」と呼んでも良いレベルの自由度が生み出されているわけです。
「クラフト」ならネタバレ無しでSNSにシェア可能
実はこの「クラフト」要素は、SNSのシェアやゲーム実況と非常に相性が良いのがポイントです。
ストーリー進行型のゲームにおいては、新作の映画同様、SNSなどにネタバレを不用意に投稿することが嫌われる傾向にあります。そのため、今回も「ティアーズオブザキングダム」においても、多くの人はSNSにストーリーの内容やネタバレにつながるような投稿を控える傾向にあるようです。
ただ、一方で「クラフト」要素はストーリーとは直接関係ないため、さまざまな面白投稿が話題になっているのです。
そうした面白投稿がSNSで話題になると、それをまたネットメディアが記事化して、それがまたSNSで話題になるというサイクルが、今回の「ティアーズオブザキングダム」では多く発生しています。
(参考:『ゼルダの伝説TotK』で“動くガンダム”を作ったプレイヤーあらわる)
実際に、「ゼルダ」に関するTwitterの投稿数をグラフで見るとこうなります。
通常のゲームにおいては、発売日に大きく投稿数が跳ね上がった後、比較的跳ね上がったのと同じペースで、すぐに投稿数が落ち着くことが多いのですが、今回の「ティアーズオブザキングダム」では、発売後1週間経った本日の時点でも25000件以上のツイートがされています。
当然発売当日に比べれば数は減っては来ていますが、それでも相当な数の投稿がTwitterにされ続けているのが、今回の特徴といえるでしょう。
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