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SOMPOグループが描くパーパス経営 「個」にフォーカスする独自の人材戦略とは:MYパーパスの意義(1/2 ページ)
SOMPOグループが、これまでの考え方とは異なるパーパス経営を展開している。MYパーパスとはいったい何で、なぜ導入に至ったのか。SOMPOホールディングスでグループCHRO執行役専務を務める原伸一さんに話を聞いた。
社員約7万4000人を擁し、国内有数の損保企業である損害保険ジャパンを中核に持つSOMPOグループ。そのSOMPOグループが、これまでの考え方とは異なるパーパス経営を展開している。社員一人ひとりが、MYパーパスの実現に向けてやりがいや幸福度を感じて働くことが、SOMPOのパーパス経営の大前提となっているのだ。
通常パーパス経営というと、経営側が自社の存在意義である「パーパス」を明確にし、社員にトップダウンで浸透させていくことも少なくない。一方、SOMPOグループは、社員一人ひとりの「MYパーパス」に寄り添い、それらを積み重ねることで、企業パーパスの実現を目指しており、従来の常識とされてきたアプローチとは全く異なる。
MYパーパスとはいったい何で、なぜ導入に至ったのか。SOMPOホールディングスでグループCHRO執行役専務を務める原伸一さんに話を聞いた。
原伸一 1988年、安田火災海上保険(現損害保険ジャパン)に入社。約20年にわたり資産運用部門の最前線(NY駐在を含む)にて国内外の株式投資等に従事した後、IR室長や海外事業企画部長を経て、2019年にSOMPOホールディングス株式会社グループCHRO執行役常務に就任。2022年4月からはグループCHRO執行役専務(現職)を務める。MYパーパスは「社員が幸せな会社を創る」
経営の新時代を切り開く「MYパーパス」とは?
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