「超冷却Tシャツ」が人気 “ひんやり”アイテムにどんな技術が詰まっているのか:猛暑に商機 「ひんやりグッズ」の狙い(4/5 ページ)
クラウドファンディングを実施中の「超冷却Tシャツ」が1600万円を超える応援購入額を集め、ヒットしている。4月には同じ素材を使用した「超冷却ブランケット」もプロジェクトを実施しており、4000万円を超える応援購入額が集まった。「マイナス15度の究極冷却テクノロジー」が使われているというが、一体どんな技術なのか。
洗わずに連続で履ける? 「くつ下」も開発
「超冷却ブランケット」「超冷却Tシャツ」に続く第3弾もすでに決まっている。防臭・セルフクリーニングといったニオイに関する機能を極限まで高めた「カバロスウルトラクリーンソックス」だ。
鈴木氏をはじめハップ社の社員は、このくつ下を10日間ほど洗濯せずに履き続ける実験を何度も繰り返しているという。
「ニオイは目に見えないものであり、その感じ方には個人差があります。そのため、『洗濯せずに何日間履けます』と明確にうたうことは難しいのですが、当社の実験では『5日間はまったくにおわない』『7日間だと若干気になる』『10日間だと厳しい』という結果を得ています」
これは真夏の温度帯で朝から夜までくつ下を履き続け、寝ている間は干しておくという条件で行われた実験の結果だ。洗濯せずともニオイが気にならないのは、カバロステクノロジーのコア技術でもある「セルフクリーニング」機能が効果を発揮するため。
光が当たると表面に強い酸化作用が生じる光触媒技術に加え、銀イオンを配合して消臭・抗菌効果を最大限に高めている。光が当たればなおさらだが、光に当たらず空気に触れるだけで生地がセルフでニオイを分解するそうだ。
この「カバロスウルトラクリーンソックス」には男性・女性それぞれに向けたデザインがあり、8月6日からMakuakeでプロジェクトを開始する。その後のプロジェクトでは、消費者が手持ちの洋服や靴、バッグに好きなように機能を付与できる「ランドリーサービス」のような内容を予定しているという。
例えば、濡れても透けにくくする、汗ジミを目立ちにくくする、撥水やセルフクリーニング機能を付与するなど。数千円〜の価格帯になるそうだ。他社が進出していない分野であり、相応の需要があるだろうと鈴木氏は予想している。
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