何味か分からない「マッチ」が、発売から27年経っても売れているワケ:高校生にササった(3/4 ページ)
1996年に発売され、ロングセラー商品となっている大塚食品の「ビタミン炭酸MATCH(マッチ)」。あえて「何味」かを明確にうたっていないが、高校生を中心によく売れているという。販売戦略に迫ったところ……。
新製品を投入してブランドの鮮度を向上
マッチは発売当初から味を変えず、パッケージのみ何度かリニューアルしている。オリジナルのマッチの味は守りつつ、新たなファンを獲得したり、ブランドの鮮度を上げたりするため、これまでに新製品を多く投入してきた。
例えば、14年に発売した「マッチピンク」(現在は販売終了)は色味のインパクトから話題を集めた。マッチ本来の味を残したピンクグレープフルーツ味で、甘さを抑えた後味が特徴だ。マッチの3倍近い1000mgのビタミンCを配合し、美容健康への意識が高まる10〜20代前半の女性をメインターゲットに据えた。
現在の味わいのラインアップは、オリジナルのマッチと3月に発売した新製品の「塩レモンソーダ」と「マッチゼリー マスカット」の3種類となる。塩レモンソーダは、ビタミンに加えてミネラルとクエン酸もチャージでき、汗ばむ季節に手に取ってほしい狙いがある。
マッチゼリー マスカットは19年から発売しているゼリーシリーズの新商品で、炭酸の爽快感に加えて小腹を満たすような満腹感がコンセプトだ。マッチの味をそのままゼリーにした「マッチゼリー」のほかに、「マッチゼリーミネラルライチ」「マッチゼリーパインミックス」を発売してきた(いずれも販売終了)。
中でもマッチゼリーは当時、市場に存在していなかったゼリー炭酸のペットボトルタイプであり、注目度が高かったようだ。小林氏は「奇をてらうわけではないが、市場に受け入れられる設計でありながらインパクトのある新商品を追加していきたい」と話した。
関連記事
- 街で見かける「生搾りオレンジジュース自販機」 どういった仕組みなの? 運営元に聞いた
SNSで「生搾りオレンジジュース自販機」が話題になっている。約45秒で搾りたてのオレンジジュースを購入でき、1杯の価格は350〜500円。4月にシンガポールから日本に上陸したアイジュース社に「生搾りオレンジジュース自販機」の戦略を聞いた。 - よく飲む野菜ジュース 3位「カゴメ野菜ジュース」、2位「野菜生活100シリーズ」、1位は?
マイボイスコム(東京都千代田区)は野菜ジュースの利用に関する調査を実施した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.