「コメダ珈琲店」は略称だった 創業者の思いが詰まった正式名称とは?:経済の「雑学」(2/2 ページ)
人気カフェチェーンの「コメダ珈琲店」。実は正式名称ではありません。創業者の思いが詰まった正式名称とは?
人気定番メニュー「シロノワール」は造語
先ほども登場しましたが、コメダ珈琲店の創業者は加藤太郎氏。「コメダ珈琲店という名前だから、創業者は米田さんだと思っていた」という声が聞こえてきそうです。
創業者である加藤氏の実家は米屋さんを営んでいました。当時、家業と名前から「米屋の太郎」と呼ばれてたそうです。それがいつしか「コメヤのタロウ→コメタ」と訛り、いつしか「コメダ」になりました。
【訂正:2024年4月10日18時40分 「1号店・菊井店」の画像に誤りがあり、正しい画像に差し替えました。お詫びして訂正いたします。】
ちなみに、人気定番メニュー「シロノワール」は1977年に誕生。名古屋市瑞穂区に初のロードサイド店舗がオープンした際にできたメニューです。黒っぽいデニッシュ生地の上に白いソフトクリームがのった見た目から、フランス語で“黒”を意味する“ノワール”と組み合わせて、白+黒(ノワール)=シロノワールと名付けられました。また、温かいデニッシュと冷たいソフトクリームの相反する2つを組み合わせているという意味も込められているそうです。
一般的なデニッシュ生地は24層や32層が主流ですが、シロノワールに使用するデニッシュは64層に仕上げています。「デニッシュパンにのせたソフトクリームが、しっかりと生地になじむようにしました」(深堀さん)
コメダ珈琲店を展開するコメダホールディングスは、7月にグループ全体で1000店舗を突破しました。コロナ禍や値上げに苦しむ飲食業界において、着実に成長を続けています。名古屋発祥のモーニング文化や独自のメニュー、「街のリビングルーム」と称する他のカフェチェーンにはない店内設計を武器に、2025年には1200店舗まで拡大することを目指しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「チョコぬいじゃった!きのこの山」はどうやって生まれたの? 明治に聞いた
明治の新商品「チョコぬいじゃった!きのこの山」が、反響を呼んでいる。発表後すぐにSNSで話題となり、想定以上の売れ行きに。大胆な発想のヒット商品が誕生した背景を取材したところ……。
街で見かける「生搾りオレンジジュース自販機」 どういった仕組みなの? 運営元に聞いた
SNSで「生搾りオレンジジュース自販機」が話題になっている。約45秒で搾りたてのオレンジジュースを購入でき、1杯の価格は350〜500円。4月にシンガポールから日本に上陸したアイジュース社に「生搾りオレンジジュース自販機」の戦略を聞いた。
「生ジョッキ缶」の“もこもこ泡”、実は進化していた あまり知られていない2つのポイント
アサヒビールは、「生ジョッキ缶」第2弾となる「アサヒ食彩」を発売しました。生ジョッキ缶の特徴は、なんといっても「泡」。きめ細かい“もこもこ”の泡は、どのようにして生まれたのでしょうか?
サイゼ「ミラノ風ドリア」(300円)はかつて480円だった! 1997年のメニューから分かったこと
サイゼリヤの看板商品「ミラノ風ドリア」。今は300円で販売しているが、かつては480円だった。同社がこだわる安さの哲学とは?
ホットドッグの必需品「パキッテ」 米国生まれのアイデアが、日本で進化したワケ
ホットドッグにケチャップやマスタードをかけるとき、トーストにジャムやマーガリンを塗るとき、多くの人が一度はある容器をパキッとしたことがあるアレ。このパキッとする容器の名前をご存じでしょうか。


