今回のプライム会費の値上げについて、アマゾンジャパンからの公式コメント全文はこちらです。
Amazonプライムは、「利便性」「エンターテインメント」「節約」を1つのメンバーシップでまとめてご提供する会員制プログラムです。
2019年の会費改定以降、数千万点にもおよぶ商品の配送スピードを速め、離島への配送も可能とする配送網の拡充に努めてまいりました。
プライム特典のひとつであるPrime Videoの会員特典対象コンテンツとして、日本のオリジナル作品やライブスポーツを含む何千もの新作タイトルを配信し、また、Prime ReadingやPrime Gamingでお楽しみいただけるコンテンツも拡大、さらにAmazonネットスーパーでは、配送エリアを順次拡大すると同時に品揃えも拡充してまいりました。
今後も、Amazonプライムの価値を高めることに引き続き取り組んでまいります。
プライム「安すぎる」影響は続くか
Amazonプライムには多数の特典が含まれており、高いか安いかを判断することは難しいものの、絶対的な金額として「安すぎる」ことで、さまざまな影響が出ているとの指摘があります。
もちろん、消費者にとって安さはメリットです。財布を圧迫しないので、プライムで物足りない機能については、アマゾンによる上位プランや、他社サブスクを追加で契約する選択肢があります。
一方、アマゾンほどの大きなプレイヤーが、月に500円程度でこれほど多くの特典を提供していると、他のサブスクには厳しいものがあります。コスパでは確実に見劣りしてしまうからです。
プライムの特典の1つに、「Amazon Photos」の写真を無制限に保存できるというものがありますが、他社はよほどの付加価値をつけないと、アマゾンには対抗できません。
特典の多さから、プライム会員は他のサブスクに比べて解約率が低いとみられています。アマゾンと競争する楽天やヤフーにとっても、引き続き厄介な存在になるでしょう。
書き手:山口 健太(やまぐち・けんた)
1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。
ヤフーニュース個人:「ITジャーナリスト2.0 山口健太」
Twitter:@yamaguc_k
公式Webサイト:山口健太
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