コラム
なぜ駅名に「新」が付くの? 新横浜、新大阪、新神戸など:経済の「雑学」(5/5 ページ)
新幹線だけでなく、在来線や私鉄にも「新」が付く駅名は多い。中には意外な場所にも新が付く駅はある。なぜそれらの駅には新が付くのか。
他社他線との差別化で「新」を付けるケースも
一方で、他社他線の駅と区別をするために「新」が付いているケースのほうが多数派ではないかという見方もできる。例えば西武池袋線の「秋津」と、その後にできたJR東日本武蔵野線の「新秋津」などは分かりやすい例である。
武蔵野線に南越谷ができたのちに、交差する東武伊勢崎線に新越谷ができた。伊勢崎線は、もともとは地上を走っており、のちに高架化されたので現在では武蔵野線を乗り越える形となっている。従って伊勢崎線(現在の東武スカイツリーライン)はやたらと高いところに線路がある。
このあたりでややこしいのが、京急電鉄の「子安」と「京急新子安」、JR東日本京浜東北線の「新子安」である。京急では子安のあとに新子安が開業したが、省線(のちの国鉄)の新子安に駅名を取られ、「京浜新子安」を名乗ることになった。その後「京急新子安」に改名した。
このほかにも「新」の付く駅が各地にある。なぜ「新」がつくことになったのか、考えてみるのもいいかもしれない。例えば、名鉄常滑線の「新舞子」には、JR西日本山陽本線に舞子があることや、JR北海道札沼線で廃止になった「新十津川」には駅としての「十津川」がないなど、調べると興味深い話がまだまだでてきそうだ。
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