コラム
なぜ駅名に「新」が付くの? 新横浜、新大阪、新神戸など:経済の「雑学」(4/5 ページ)
新幹線だけでなく、在来線や私鉄にも「新」が付く駅名は多い。中には意外な場所にも新が付く駅はある。なぜそれらの駅には新が付くのか。
在来線や私鉄にもある「新」駅
JRの在来線や、私鉄にも「新」駅はある。この場合、もともとの駅名があり、その後開業した駅に「新」が付く傾向がある。
その中でも重要度が高いといえるのは、小田急小田原線の「新百合ヶ丘」だ。この駅は、1974年6月開業と、小田急線の中では新しい駅で、多摩ニュータウンの建設に合わせてつくられた駅である。小田急多摩線がここからニュータウンへと向かう。
隣には「百合ヶ丘」という駅があり、こちらは1960年3月に開業した。この駅も、団地へのアクセスのためにつくられた。
現在では、新百合ヶ丘のほうが存在感が高まっており、特急も停車し、駅や街はこちらが栄えている。地域の拠点となる駅の場合、「新」の付くほうが存在感が高いといえるだろう。
拠点性の高まる「新」駅といえば、JR北海道の新札幌である。新札幌副都心の中心駅であり、特急も含むすべての列車が停車する。札幌市は1970年代に札幌市中心部への都市機能の集中を避けるため、もともと自衛隊の土地だったところを使用することにした。
駅自体は、1973年9月に千歳線が新線付け替えの際にできた。その後、1982年3月、札幌市営地下鉄東西線に「新さっぽろ」が開業した。現在は駅周辺に大きなビルが立ち並び、都市の開発は成功したといえるだろう。
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