「新型アルファード」価格が爆上がり 転売ヤーが相変わらず減らない理由:高根英幸 「クルマのミライ」(5/6 ページ)
トヨタの新型アルファードの人気がすさまじい。新車がなかなか手に入らないこともあって、オークション価格が上昇しているのだ。「アルファードが欲しい」という消費者にとっては、逆風が吹いていて……。
以前は物価統制令に抵触するとして有罪判決を受けた事例もあるそうだが、これは法規制が曖昧で検挙が難しい。そのため迷惑防止条例によって摘発されることが多いようだ。しかしフリマサイトにゲーム機を大量に出品したり、新車以上の価格で新古車を売却したりして、取り締まりを受けるようなことはまずない。
ただしイベントのチケットなどを購入して、価格を上乗せしてフリマサイトで大量に販売するのは、主催者が認めないこともあり摘発される可能性もある。だが、フリマサイトやネットオークションが普及した現在、あらゆる私物が個人間で売買できる環境が整っている。
つまり、転売ヤーやそれを叩く人々も、現代の情報社会が生んだ必要悪とも言える存在なのではないだろうか。クルマに限ったことではなく、これはもう社会現象なのである。
クルマの場合、あまりに高額な車両をオーナー同士で売買すると、古物営業法に抵触する可能性がある。1台2台程度の取引なら問題ないかもしれないが、それが長い期間に渡ってたくさんのクルマを売買していれば、ブローカーと判断される場合があるのだ。
それでも歴史的に価値があるクラシックカーであれば、どんなに高くても庶民から反感を買うことはないだろう。新古車の場合は定価でまだ販売されているクルマを高く売ろうとしているから反感を買うのだ。
だが新古車の場合、一度業者のオークションに出品して、価格が跳ね上がり、それを購入した業者が仕入れ価格に利益を乗せて販売するのであれば(もちろん古物商の免許は取得している)法的な問題はないと考えていい。
つまり、段階を経て価格が上昇しているものは、特定の業者だけが一方的に暴利を貪っていることにはならないため、通常の商取引と判断できるのだ。
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