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「冷凍おせち」強化で“アウェー”首都圏取りなるか 「大丸・松坂屋」正月商戦の今(2/4 ページ)
おせちの予約商戦が本格化する中、大丸松坂屋百貨店が「冷凍おせち」の販売を強化中。関西圏での販売が多くを占める同社にとって、配送エリアを問わない冷凍おせちは、首都圏で存在感を高める大きな武器となる。
有名料亭コラボ こだわりの「特別企画」
売り上げ拡大には、商品ラインアップの強化が求められる。同社のおせちには、有名店や著名な料理研究家の監修者の下、社内で一から開発する独自の「特別企画おせち」と、販売価格や段数などを同社側で指定し、事業者がコンペで採用を競う「厳選おせち」の大きく2つの商品がある。それぞれ、過去4年で売り上げが1.5倍と1.3倍に増加している。
例えば、目玉となる特別企画には、監修者に料理研究家の大原千鶴さんを起用。5年連続で売り上げ1位を記録している。開発時は、試作品を何度も持ち込み、大原さん自身の味に近づけるこだわりや、販売終了後に毎年、反省会を開くなどして翌年の商品開発に反映している。今年も厳選食材を使用した「和風三段」(2万9800円)を販売する。
首都圏での売り上げを伸ばすため、東京都内の人気料亭ともコラボした。同社の担当者によると、「銀座ふじやま」(東京都中央区)は企画を提案した際、「自分たちはおせちを作ったことがない」と難色を示したものの「やったことがないならこそ、今回作りましょう」と粘り強く説得し、同店初の「和風おせち」(3万4800円)を実現させたという。
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