生成AIの業務導入が失敗するワケ 新興ABEJAが提案する活用プロセスとは:生成AIスタートアップの挑戦(1/3 ページ)
独自のAIを開発し、企業のDX支援などを手掛けるABEJA。従来のDX手法に生成AIを組み合わせることで、どのような効果を生み出すのか――。
生成AIビジネスに参入した新興企業を紹介する新連載「生成AIスタートアップの挑戦」第4回は、独自のAIを開発し、企業のDX支援などを手掛けるABEJA(アベジャ、東京都港区)を取り上げる。
同社は6月13日、東証グロースに上場。独自開発のAIプラットフォーム「ABEJA Platform」を基に、これまで製造やインフラ、物流、小売など300社以上のビジネスサポートに取り組んできた。生成AIの一つである大規模言語モデルも新たに研究・開発を進め、同プラットフォームに搭載した。
従来のDX手法に生成AIを組み合わせることで、どのような効果が発揮されるのか――。回答者は同社代表取締役CEOの岡田陽介氏。
社名 | サービス概要 | 顧客が受ける恩恵 | サービスの強み | リスク対処 | ビジネスチャンス |
---|---|---|---|---|---|
エクサウィザーズ | 株主総会の想定問答作成を支援 | IR業務を効率化 | 大企業のニーズを把握、エンジニアも多い | 生成AIの処理は国内で実施 | コスト削減の余地が大きい業務に拡大できる |
Spiral.AI | 個性を有した会話が可能なAIコミュニケーションツールを開発 | 対話していて楽しいコミュニケーション体験 | AIに個性を付与する各種技術ノウハウ | ISMSなどの国際・業界基準に沿った情報管理 | ユーザーフレンドリーなUI/UXに仕立てていくかが非常に肝要 |
リーガルスケープ | 法令検索などのプラットフォームを提供 | 気になる法的論点などを1分足らずで提供 | 自然言語処理技術・生成AIをいち早く法務調査に応用 | 生成AIに詳しい弁護士複数名から助言 | 法情報をデジタル化し価値を最大化すること |
ABEJA | 独自AIプラットフォームで企業にDX支援 | ゼロPoC(実証実験)で運用が可能 | 検討から運用までのスピードの速さ | AIに関する課題を討議する外部有識者委員会を設置 | LLMが企業DXの起爆剤に |
各社の回答(要約) |
Q. 生成AIを活用したどんなサービスを展開しているのか
ABEJAは「ABEJA Platform」を基盤に顧客企業の基幹業務のプロセスを変革し、ビジネスの継続的な収益成長の実現に伴走する「デジタルプラットフォーム事業」を展開しております。2018年より生成AIの一つである大規模言語モデル(LLM)における研究開発を進めており、23年3月に「ABEJA LLM Series」をABEJA Platformに搭載し、顧客企業に提供しています。
7月以降は、LLMの利用にあたっての戦略策定やビジネスプロセスの構築、人材育成など、提供サポートを周辺領域にも拡張しました。
現在、生成AI技術の台頭により、デジタル版EMS(Electronics Manufacturing Service)であるABEJA Platformのニーズはより多様化しており、画像生成AIなども含め、その適用領域は順調に拡大しています。
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