忙しいのに……管理職層が「プレイヤー業務」も担うワケ(1/2 ページ)
リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)は、企業の人事担当者150人と、管理職層150人の合計300人に「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2023年」を行った。
「業績達成」「メンバーの育成」から、中長期的な視点が必要となる「メンバーのキャリア形成支援」まで、ミドルマネジャーの業務の幅がどんどん広がる一方で、過重負荷状態が叫ばれている。
リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)は、企業の人事担当者150人と、管理職層150人の合計300人に「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2023年」を行った。管理職がプレイヤー業務も担う要因は、どういったものがあるのだろうか……?
忙しいのに……プレイヤー業務も担う管理職
人事担当者に「会社の組織課題」を聞くと「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」(65.3%)という声が最も多かった。「次世代の経営を担う人材が育っていない」(64.0%)、「中堅社員が小粒化している」(63.3%)と続いた。
また、同じ設問を管理職層に行ったところ、トップは同様に「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている 」(64.7%)で、2位に「次世代の経営を担う人材が育っていない」(62.7%)が続いた。
ミドルマネジメント層の負担が1位になったのは、調査をスタートした2020年以降初めてのこと。また2位以降の回答を見ると、企業の求める人材が想定通りに育っていない状況が読み取れる。
管理職層の仕事をマネジメント業務とプレイヤー業務に分けたとき「マネジメント業務が占める比率はどの程度か」と問うと、最多は「50%」(20.7%)だった。
2位以降は「80%」(16.0%)や「20%」(12.7%)と対称的な答えが続いたものの、「90%」(4.7%)、「100%」(2.7%)など、大半の時間をマネジメント業務に割けている人は、少数であることが分かった。
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