新型センチュリーに見える形 これがSUVではない理由:池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/5 ページ)
筆者は新型センチュリーを見た時、なるほどこれはセンチュリーだと思った。まずもって、センチュリーに見えるという最初のハードルを越えられなければ何もスタートしない。新型センチュリーはそれを越えてきたのだ。
新型センチュリーに凝らされたデザインの技
さて、まあこういう新しいものが出ると、いろいろな批判はあるだろう。古典の新解釈なのだから当然そうなる。ただ、実際に使う当人である豊田会長が、こういうショーファードリブンカーが欲しかったし、自分たちの世代の価値観に合うのだと強く信じていることは伝わってくる。
「自分が欲しい」ものにはおそらく同じように欲しがる人が一定数いる。月産30台目標のクルマであれば、おそらくそれだけで十分なニーズがあるだろう。ということで、新型センチュリーにどれだけのデザインの技が凝らされているかはちょっと書いておきたかったテーマである。よもや、読者の中に購入予定者はいないだろうと、勝手に思っているが、誰も買わなかったとしても、クルマ好きの与太話として楽しんでいただけたら幸いである。
1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。
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