ニュース
日本のマンガ・アニメは世界一? 「10年後も安泰」とは言えないワケ(3/4 ページ)
日本のソフトパワーの代表格であるマンガ・アニメ。韓国や中国をはじめ、従来の形式にとらわれないエンタメコンテンツが台頭する中、エンタメ分野で日本がこれから世界をリードするために必要な視点とは――。
IP経済圏の拡大に欠かせないテクノロジー
IP経済圏を広げていく中で、テクノロジーの発展は、密接な関係があります。新しい技術を分かりやすく広める観点で、コンテンツIPは有用ですし、逆にコンテンツIPを長期的に楽しんでもらうためには、ファンに技術を活用した新しい体験をしてもらう必要があり、これらは互いに補完関係にあります。
例えば、ブロックチェーン技術をベースにしたWeb3領域では、その技術を生かした新しいコンテンツ(NFT)向けに、米国では「Marvel」がコンテンツを提供しています。
同様に日本発でも『キャプテン翼』や『北斗の拳』などのNFT販売事例が出てきています。キャプテン翼はヨーロッパで人気があり、プロのサッカー選手にもファンが多くいます。元FCバルセロナ/ヴィッセル神戸のイニエスタ選手などもファンであることを公言しています。
Web3領域での日本のコンテンツIP活用だけではなく、生成AIを活用したマンガ・アニメの作画や着彩など、制作現場でもすでにさまざまな実験が行われており、技術の有用性を示す点で今後多くの事例が生まれてくるでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
北斗の拳、ジョジョ、刃牙――「古典作品アニメ」が令和になって連発するワケ
『北斗の拳』『ジョジョの奇妙な冒険』『グラップラー刃牙』といった作品はなぜ、令和の時代に再び脚光を浴びているのだろうか。これについて考察してみると、時代の変化がもたらした功罪が浮かび上がってくる。
「アーマード・コア」10年ぶり新作が爆売れ “マニア向け”ゲームだったのに、なぜ?
フロムソフトウェアの「アーマード・コア」新作が好調だ。発売前からSNSで大いに話題となり、発売後初動の盛り上がりもすさまじい。なぜ、ここまでの盛り上がりを見せているのか。
IPビジネス、7割超が「契約違反トラブル」経験 追加費用1億円のケースも……?
SansanがIPビジネスの契約実態調査を実施した。
オワコンと呼ばれた映画館ビジネスは、なぜ復活を遂げることができたのか
今年は興行収入100億円超えの作品が複数登場。それとともに「映画館」が存在感を再び高めている。コロナ禍では「オワコン」などと呼ばれていたが、いかにして存在意義を取り戻したのか考察する。

