インタビュー
NTTデータの責任者が語る「生成AIの活用法」 他社にまねできない強みとは?:売上50億円へ(1/2 ページ)
NTTデータで生成AIを扱うイノベーションセンタの古川洋センタ長が、具体的なビジネスにおけるユースケースや今後の可能性を語る。
ChatGPTに代表される生成AIに対し、各企業が独自のサービスを展開している。NTTデータは新体制を発足。社内・社外の双方向で生成AIを活用する方針を打ち出した。
NTTデータが生成AIを活用するフィールドには、社内と社外の2つがある。一つは社内のアプリケーション開発の効率化として生成AIを活用するものだ。
通常プログラミングは、プログラミング言語を理解した人が、動作させたい行動を数的ないし論理的に定義していく。ところがこれに生成AIを用いれば、正確性の問題はあるものの、われわれが日々使っている自然言語で「こういうことをこのプログラミング言語でやりたい」と指示を出すことによって、生成AIがそのプログラミングを提案してくれるのだ。これにより、社内のプログラミングの作業や工数を効率化する狙いがある。
NTTデータでは、生成AIの特徴を「事前に膨大な量のテキストを学習することで汎用的で高い能力を持ったAI」としている。そして生成AIの利点として、以下の3つを挙げた。
1つは与えられたお題に対して、これまでのAIよりももっともらしい文章を生成できる点。2つ目が、人の言葉による指示でAIの出力結果が変わる点。最後に翻訳や文章要約、プログラミングなど複数の用途に転用できる点だ。
NTTデータで生成AIを扱う、イノベーションセンタの古川洋センタ長は「お客さまだけでなく、われわれも伴走者として、とにかく使っていかなければならない新たな技術」と話す。
具体的なビジネスにおけるユースケースは?
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