「おもしろ広告」大解剖
今話題を集めている“一風変わった”、面白い仕掛けのある広告を取材し、狙いやこだわり、アイデアの原点を探る。
「え! みさえがインスタグラマーになったの?」――国民的アニメ『クレヨンしんちゃん』の登場キャラクター野原みさえがインスタグラマーデビューを果たし、話題を集めている。
Instagramでは、しんのすけやひまわりとの日常を発信。SNSでは「リアルで面白い」「ママの再現度が高い」などと好評だ。
野原みさえのInstagramは、第一三共ヘルスケアの皮膚保護薬「プロペト ピュアベール」のプロモーションの一環で開設。今回は、ブランド推進本部 広告宣伝グループ 中野咲珠さんに、野原みさえをインスタグラマーにした狙いや、投稿のこだわりを聞いた。
なぜみさえをインスタグラマーに?
野原みさえ(以下、みさえ)のInstagramアカウントは、10月23日に開設し、PRのみで情報発信をしている。Instagramアカウント開設と同時期に、プロペトを使用した野原家親子の肌の触れ合いを描いたスペシャルムービーを各媒体で広告出稿し、注目を集めた。
「プロペト ピュアベールは第3類医薬品の皮膚保護薬であり、赤ちゃんから大人まで全身に使用できるのが特長です。今回は、小さなお子さんを育てているママ・パパに向けて、1本で家族全員の肌を守る価値を伝えるために広告施策を企画しました。
知名度を上げるだけでなく、家族に寄り添うブランドとしての価値を築くために、国民的ファミリーアニメ『クレヨンしんちゃん』とタイアップし、さまざまな企画を行っています。野原みさえさんをアンバサダーとしたInstagramアカウントでは、ターゲット層が楽しみながら、プロペト ピュアベールについても理解を深めていただけるように努めています」
同社は、小さな子どもを育てる忙しいママ・パパ層が、子育て情報をスマートフォンで隙間時間に集めている点に注目。その中でも特にInstagramが利用されている実態を受け、今回「みさえをインスタグラマーにする」というアイデアを採用した。
「Instagramではユーザーとのつながりを通じて中長期的にブランド価値を育てることができます。『クレヨンしんちゃん』のキャラクターの中でも、育児に奮闘する2児の母として描かれているみさえさんは、子育て層から共感を集めており、アンバサダーとして起用いたしました」
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