営業進捗を報告しない部下、何を考えている? 4パターンごとのコミュニケーション術:営業コミュニケーション大解剖(1/2 ページ)
営業マネジャーであれば「部下が営業進捗を共有してくれない」と悩んだ経験を持っているだろう。その際、部下はどういう状況にいて、なぜ進捗報告をしないのか? 4つのパターンに分けたときの適切なコミュニケーションを考えていこう。
部下を持つ営業マネジャーならば、誰しもが一度は頭を悩ませる「部下が営業の進捗情報や状況を共有してくれない」という問題があります。
自分の上司に報告するためのネタが欲しい、という事情は当然のこと。それにも増して「もっと早く教えてくれていれば、力になれたのに……」という状況を回避するためにも、どうにかして部下から最新情報を共有してもらいたいものです。
とはいえ、部下のタイプもさまざま。自身も日々の業務に追われる中で、なかなか抜本的にコミュニケーションを改善するところまで手が回らない方も多いのではないでしょうか。
「なぜアイツは情報を上げてくれないんだ!」と、憤慨したり嘆いたりしても状況は変わりません。部下が営業進捗を報告したがらない事情を抱えている可能性もあります。事情の中には、個人的・感情的なものもあれば仕組みに関わるものもあるでしょう。一辺倒な対応ではなく、個々の状況や事情に合わせて対策を練る必要があります。
この記事では、部下側の事情や置かれた状況について4つのパターンを挙げながら、それぞれでどのようなコミュニケーションを取ると状況が改善するのかを考えてみたいと思います。
パターン1:単に部下が怠惰で進捗を怠っている
まず安易に疑いたくなってしまうのが「部下が単に怠惰」というパターンです。報告を怠けているだけのケースもあり得なくはないものの、筆者の肌感覚では、このようなケースはごく少数です。
多くの営業パーソンは多かれ少なかれ、組織への貢献意識や営業成績を上げるための向上心を持っているもの。営業進捗の意義や方法が分かっており、心理的にも安全な状態であるにもかかわらず、ただ怠けているというケースは考えづらいのではないでしょうか。
とはいえ、他の全ての可能性を排除してなお、本当に部下が怠惰だと判断できる場合もあるでしょう。そんなときには、一定の時間と労力を要しますが「これまで以上に密にコミュニケーションを取ること」を心がけると良いでしょう。怠惰なところがある部下ほど、頻繁に上司に進捗報告を求められることの方が面倒、ある程度情報を共有した方がまだ楽だと思わせることで、状況の改善が見込めます。
繰り返しになりますが、このようなケースは稀だと疑ってかかることが先決です。マイクロマネジメントが効果を発揮する機会はごく限られているため、この後紹介するいずれかのパターンに当てはまるかどうかを、まずは念入りに確認しましょう。
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