英国発のカフェチェーン「コスタコーヒー」が上陸 どう戦っていくのか:店舗数を拡大(4/4 ページ)
英国発のカフェブランド「コスタコーヒー」が、日本での国内展開を加速させている。レッドオーシャンのカフェ業界で、コスタコーヒーは競合とどう差別化するのだろうか。
日本コカ・コーラとの連携で事業拡大へ
コスタコーヒーといえば、コンビニや自販機などで販売されているペットボトルや缶飲料を思い浮かべる人も多いかもしれない。カフェよりも先に21年から販売していて、23年3月にフレーバーやパッケージをリニューアルした。
リニューアル品は通常の1.3倍のコーヒー豆を使い、そのうち51%が厳選された高級豆だ。コカ・コーラ社独自の製法である、挽きたてアロマ製法、アロマ密封焙煎、高圧抽出を採用し、100%国産牛乳を使用している。
「当社のマス向けのコーヒーブランド『ジョージア』との棲(す)み分けとして、コスタコーヒーは“マスプレミアム”と位置付けています。超高級ではないけれど、プチ贅沢(ぜいたく)として幅広く手に取ってもらえたらと。30〜50代の男女がメインターゲットですが、より若い層にも受け入れられています」(日本コカ・コーラ 広報部 マネジャー 宍倉麻矢氏)
このような戦略のもと、265ミリ、280ミリと容量控えめ、かつコーヒーのアロマを感じやすい飲み口が広いペットボトルを採用している。
米国の親会社が買収したコスタコーヒーのRTD事業を展開する日本コカ・コーラと、コスタコーヒーのカフェ事業を日本で展開する双日ロイヤルカフェ。両者間の契約はないが、コスタコーヒーの国内成長を後押しするパートナーとして、RTDとカフェの連携を強めたい意向があるようだ。
「日本コカ・コーラとしては、『コスタコーヒーはカフェブランドである』と消費者に想起してもらうことが事業成長につながると考えています。カフェを通じてコスタコーヒーに親しんでいただきつつ、時間がないときはRTDを手に取ってもらえればと」(日本コカ・コーラ 宍倉氏)
本格化するコスタコーヒーの国内展開。両社の連携により、スターバックスをはじめとした競合にどう切り込んでいくのか気になるところだ。
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