2024年春ダイヤ改正、どうなる首都圏の通勤事情:杉山淳一の「週刊鉄道経済」(3/6 ページ)
3月16日、2024年のJRダイヤ改正が行われる。最大のトピックは北陸新幹線の金沢〜敦賀間延伸開業だ。運賃制度にも変更がある。今回はJR東日本のダイヤ改正を中心に、首都圏の通勤通学環境の変化を見ていこう。
北陸新幹線は通勤に使えるか
ダイヤ改正の目玉というべき「北陸新幹線」の敦賀延伸ダイヤが発表された。敦賀駅6時11分発、東京駅9時32分着の「かがやき502号」がある。所要時間は3時間21分。ちなみに敦賀行き最終は東京駅19時56分発、敦賀駅23時14分着の「かがやき517号」だ。東京滞在時間は10時間20分。敦賀、福井は東京へ通勤通学可能となった。家賃の差額と自己負担通勤費用の比較で、通勤通学を選択する人もいそうだ。付き合いの飲み会のある日だけ泊まれば良いし、そもそもそんな日は多くない。
山形新幹線で通勤に使える列車は、新庄駅5時40分発、東京駅9時12分着の「つばさ122号」と、山形駅7時12分発、東京駅9時35分着の「つばさ124号」だ。時刻に変更はないけれど、春のダイヤ改正で新型車両「E8系」が充当される。電源コンセントが全席に付いた。先代のE3系ではグリーン車の全席と普通車の窓際席、最前部最後部の席だけだった。これからは通路側席でも仕事の準備、続きができる。
帰宅便の話として、上越新幹線の最終列車「たにがわ477号」の時刻が繰り上がる。東京駅23時00分発が22時40分発になり、熊谷駅、本庄早稲田駅、高崎駅の到着時刻が現在より20分早くなる。これを逃しても在来線があるとはいえ、東京駅23時19分発、高崎駅1時14分着。疲れた体に約2時間はツラそうだ。
東海道新幹線は静岡地区を拡充しているけれども、報道資料を見た限り、東京方面の通勤用こだまについて特筆するところがない。
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