保護者が会社訪問? イマドキ「親子就活」の実態は:IT企業が企画(1/3 ページ)
「親子就活」が知られるようになって久しい。東京のIT企業は内定者の保護者を会社に招待しオフィス見学ツアーを開催した。今どきの親子就活の実態とは?
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学生に有利な「売り手市場」が続く新卒採用市場。採用難にあえぐ企業が多い中、従来とは異なるアプローチで人材を確保し、定着させようと動く企業が出てきている。
コンピュータ用のソフトウェア販売を手掛けるアシスト(東京都千代田区)は同社初の試みとして、内定者だけでなく保護者も会社に招待し、オフィス見学ツアーを開催した。
子どもの就活に親が積極的に関わる「親子就活」が知られるようになって久しい。企業側が保護者向けの就活セミナーを開くなどの取り組みは過去にもあったが、保護者を会社に招待するケースは珍しいのではないだろうか。
同社はなぜ、保護者同伴の会社イベントを開いたのか。そこには、かつて新卒採用で経験した、手痛い失敗への反省があるという。
内定者と保護者が参加した「ご家族総会」
東京・市ヶ谷のオフィスビルのワンフロアに集まっていたのは、25組の家族。このうち11組は内定者とその家族、残りの14組は入社1〜5年目の若手社員とその家族たちだ。それぞれ7つのグループに分かれて自己紹介をしていた。
「子離れができず、子どもに会えると思って当たり前のように参加させてもらいました」
「子どもがどんな会社で働くのか、ぜひ社内を見てみたいと思い参加しました」
保護者らは札幌や神戸、山形など全国からこの日のために上京したという。営業職や技術担当のベテラン社員が登壇し、会社説明や1日の勤務スケジュールなどを紹介していく。質問コーナーでは内定者の保護者からさまざまな質問が上がった。
「これから一人暮らしになるが、社員の皆さんはどのような地域に住んでいるのか」
「テレワークの頻度は?」
「仕事以外での社内の人との付き合いはあるのか」
イベントは「株主総会」ならぬ「ご家族総会」と題して、同社が拠点を置く東京、名古屋、大阪の3カ所で開催。社員の家族も重要なステークホルダーだとして、会社への理解をともに深めてもらおうと、採用部と広報部が合同で企画した。
3カ所で合わせて、内定者35人中18人とその家族が参加。参加者には、会社規定に沿って旅費と宿泊費を支給した。
同社はこれまでも、社員の働く環境を家族に知ってもらおうと「子ども参観日」などのイベントを実施したり、社内報を自宅に送ったりする取り組みを実施してきた。今回、保護者同伴のイベントを初めて開いた背景には、過去の採用活動での手痛い失敗があるという。
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