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ハイブリッドが当面の“現実解”である理由 勝者はトヨタだけではない:高根英幸 「クルマのミライ」(4/5 ページ)
EVシフトに急ブレーキがかかっている。CO2排出や電力消費の面で現実が見えてきたからだ。現時点ではハイブリッド車、そのなかでもエンジンで発電してモーター走行するシリーズハイブリッドが最も現実的な方式だ。その理由とは……
乗用車もシリーズハイブリッドが最有力
トラックだけでなく乗用車にしても状況は変わらない。
弱点は高速走行時には効率が落ちることで、そのためホンダや三菱のシリーズハイブリッドは高速巡行時にはエンジンの駆動力で走行するためのクラッチを備えている。ホンダの2モーターハイブリッドは、最新型ではさらにエンジン側に2段変速機構を備えて、エンジン回転を抑える工夫がされている。
欧州では高速性能を重視する傾向が根強く、移動時間短縮のために高速性能に優れたクルマを購入する向きも多い。しかし高速性能が高い、ということはそれだけ燃費は低下するので、今後の環境規制を考えると速度規制が厳しくなっていく可能性もある。
燃料価格が上昇している今、日本の高速道路では平均速度が下がっており、制限速度が時速110キロ、120キロの区間でも制限速度までスピードを上げないドライバーが多い。いずれ欧州もこうなってくるだろう。
コロナ禍以降、移動をなるべく避けてきたことを経験して、今や効率のいい移動、無駄の少ない移動をするのが常識となりつつある。バイオ燃料は航空業界も取り入れ、今や奪い合いの状況だ。
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