急成長のハワイアンカフェ「コナズ珈琲」 なぜコロナ禍でも売り上げを伸ばせたのか:営業利益は約3倍(2/5 ページ)
「いちばん近いハワイ」をコンセプトに、食の「感動体験」を追求しているハワイアン カフェ・レストラン「コナズ珈琲」。店舗数や売り上げ、営業利益ともに右肩上がりで成長しているが、その理由は……。
コンセプトは「いちばん近いハワイ」
1号店のオープンから10年の節目を迎えたコナズ珈琲だが、始まりは2011年、トリドールホールディングスの代表取締役社長兼CEOの粟田貴也氏がハワイを訪れた際のことだった。目的は丸亀製麺のハワイ進出に向けた視察だったが、その際に現地のカフェの雰囲気に感銘を受け、日本でも同様の店を出したいと考えたという。
コナズ珈琲の店舗に入ってみると、各店舗それぞれ工夫を凝らした内装を施しているが、共通して「まるでハワイのよう」な空間が広がっていることが分かる。同店は「いちばん近いハワイ」をコンセプトに掲げ、駐車場に着いてから店舗に入るまで、徹底して「現地のハワイ感を再現する」ことにこだわっている。
例えば23年12月にオープンした八千代緑が丘店(千葉県八千代市)では、ヤシの木で装飾したビーチリゾートを思わせるバーカウンターや高い吹き抜け天井の開放的な空間、ハワイアンキルトのアートなど、席ごとに異なる景色を楽しめるようにした。
内装で重視している点として、阿部氏は「従業員の導線的には動きにくいことがあっても、顧客にとっては良い空間であることを大切にしている」と話す。顧客がゆったりと過ごせるよう、各テーブル間の距離を広く取り、他の顧客との視界を遮ることでプライバシー空間を確保。座席は直線的に配置したほうが従業員が店内を見渡しやすいが、コンセプトに基づき、植栽なども配置しながらあえてランダムに配置している。オペレーション面では、長時間滞在しても居心地が悪くならないよう時間制限を設けないなどの工夫をしている。
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