原宿店では行列も 元祖厚底シューズの「HOKA」、人気の理由は?:3つの特徴(3/5 ページ)
分厚いミッドソールで知られる「HOKA(ホカ)」。2009年にフランスで誕生し、17年に日本に本格進出した。24年2月にオープンした国内最大の直営店「HOKA Harajuku」は行列ができる人気ぶりだという。どんな点が支持されているのか。
コミュニティーを作り、草の根的に広げる
パフォーマンスランニングシューズの特性上、HOKAは中級以上のランナーやトライアスロン選手、トレイルランナーなど、パフォーマンスにこだわるアスリートに受け入れられ、一般層に広がった歴史を持つ。
「販売戦略としては、莫大なマーケティング予算をかけて製品の魅力を声高に宣伝するというより、まず履いてもらう機会を提供することに注力してきました。試走会、試し履きなどを積極的に行い、フィードバックを得て、改善を繰り返しています」
特に米国では、口コミを中心とした草の根的な活動で人気を広げてきたという。HOKAでは、自社のシューズを着用する現役スポーツ選手を「HOKAアスリート」、選手を引退した元スポーツ選手の愛用者を「HOKAアンバサダー」としてパートナシップを組み、彼らの存在を通して、じわじわとシューズの認知を拡大してきたそうだ。
日本においても、17年春の本格的な進出から口コミを狙ったマーケティング戦略を展開している。国内での人気拡大に貢献している施策の一つが、22年秋冬シーズンに発足した公式ランニングクラブ「HOKA RUN CLUB(ホカ ランクラブ)」だ。
HOKAの最新シューズを試し履きしたり、アンバサダーをゲストに呼んでランニングしたり、夜に集まってナイトランをしたりするイベントを実施し、ランニング後に交流タイムを設けるなどして、コミュニティーを形成している。イベントは1回30人前後を募集していて、毎回抽選になるほど人気だという。
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